市民は議員の資質向上期待

2005-08-11 12:00 am by 須坂新聞

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 須坂市議会の議会定数等改革検討委員会は29日までに、中学校通学区単位の4会場で市民との懇談会を開いた。延べ86人の市民が参加した。民意を正しく反映するために現状程度の定数は必要だとする意見の一方、財政や経済の厳しさを反映、議員も公務員も市民の痛みを知ってほしい、思い切った定数の削減を行うべき、議員の資質を問う―とする厳しい意見も少なくなかった。
 懇談会は、定数や報酬、議会改革について幅広く市民の声に耳を傾けたい―として開いた。市議会は今後、定数等は年内に一定の方向を示す方針で議論を深める。
 参加者から▽30人位にして市民の声をどんどん吸い上げてほしい。市民とすればどれほどの財政難かよくわからない。三権分立の主旨は地方政治・自治においても同じ。報酬をカットすればよいこと▽いや、議員が多ければ市民の声が必ずしも的確に反映できるものではない。少数精鋭にしたら▽議会が理事者をチェックする機能が大事。報酬を上げて議員の日常的な活動・地位を保障すべき。若い人が議員として活動できるようにしてほしい▽少数精鋭で委員会もなくし、一堂に審議したほうが効率的に審議できるのでは―などの意見が聞かれた。
 市議側からは▽地方分権が進むということは、首長の権限が強化されるということ。その時に議会がきちっとチェックできるかが大事▽審議して意見をまとめるには適正な規模がある。効率的に審議を進めるためにも委員会は必要―とする説明や意見があった。
 参加者のアンケートには▽よく勉強し、良識と熱意のある市議も少なくない▽議員の資質が問われている▽こんなに報酬が多いなんて驚いた▽市民の目線でものごとを考えてほしい▽もっと懇談の機会をつくってほしい▽若い人の参加が少ないのが残念▽議員のレベル向上が一番の議会改革―などとさまざまな意見がある。市議会の7会派中5会派は、次のように懇談会の資料に示した。
 ◇市民21(島田和子代表、岩田修二、渡辺智、善財文夫氏)定数は報酬とセットで検討すべき事項。議会活性化のために生活できる議員報酬の確保。議員の地位にふさわしい活動と生活できる議員報酬を基本とし、当面市の課長クラス。
 ◇須坂フォーラム(佐々木啓佐義代表、橋本達男、卯之原卯吉、宮本勇雄氏) 定数は市の長期的な財政状況、市民の意見、県内の類似都市を参考に議会運営上どこまで可能かを検討。報酬は県内の類似都市、社会情勢、市民の意見を参考。
 ◇自由クラブ(佐藤寿三郎代表、植木新一、丸山久雄氏) 定数は18ないしは20。報酬は全国平均とし、若い人たちが積極的に参加できる魅力ある立場とする。
 ◇高志会(滝沢肇代表、豊田清寧、浅野隆一氏) 定数は削減。07年2月改選時より実施。報酬は定数との兼ね合いがある。議会費削減、類似都市、市民の意向も含めて検討する。
 ◇新風会(市川喜太郎代表、山岸徹、永井康彦氏) 定数は12月定例会で条例改正、07年2月の改選時から実施。正副議長、議会選出監査委員、議員報酬削減等を検討する等―としている。

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