中野と中実の統合を提示

2005-07-06 12:00 am by 須坂新聞

学校・教育 icon 県立高校の統廃合をめぐり県教委は24日、高校名を示した再編案を公表した。第一通学区は全日制を現在の27校から6校減の21校とし、須坂市内の4校は統廃合対象に含まれなかったが、中野を中野実業へ統合して総合学科とするなどが提示された。25日に県庁で開いた第一通学区高校改革プラン推進委員会の会合(写真)では委員から疑問や異論の声が相次いだ。
 再編案は5月に示した削減目安に沿った内容で、統廃合や魅力づくりを通学区ごとに論議する高校改革プラン推進委員会に「たたき台」として提出。年内を目標に検討結果を求め、来年度からの実施を目指している。
 再編案によると中野、須坂を中心とした地区は中卒者数が平成17年に比べ31年には76%程度で、27学級程度の募集になると推測。特に中野市内校の小規模化が懸念されるため、近距離の中野と中野実業を統合し、中野実業の校舎を利用。普通科と専門学科の特色を生かした多様な教育展開を考慮し、地理的条件などから総合学科の候補とする。
 飯山市周辺は31年には中卒者数が53%程度に減少し、募集が6学級程度と推測。このため飯山照丘、飯山北、飯山南の3校を統合。当面は飯山北と飯山南の校舎を利用し、将来的には両校を統合して飯山北の校舎を利用する。
 長野市南部から北部へ多く入学していることから北部各校の定員を維持しながら松代と長野南を統合して松代の校舎を利用する。中条と犀峡は小規模化による教育活動の活力低下の懸念などから犀峡の校舎を利用して統合する。交通の利便性や地域支援、産業との連携などから坂城の全日制を転換して多部制・単位制校の候補とする。
 これを受けて開いた、第一通学区推進委(委員長=中村正行信大工学部助教授、14人)第2回会合では、中野高教諭の丸山稔委員が「本格的な論議を始める前に具体的な校名が出るのは問題。地域の実状などを踏まえての論議ができない」。
 飯山市教育委員長の小山元彦委員は「地域で高校のあり方や魅力づくりを議論してきた。校名を出したことでそれが終わってしまうのでは」と話し、ほかの委員からも提示の時期や手順に対しての批判が続いた。
 その後、県教委職員を交えて総合学科や多部制・単位制などについて話し合った。今後は月2回程度会合を開く。
 須高では高山村議会が県教委などに対して、統廃合の校名を一方的に出さないことなどを求めた意見書を、上高井教育7団体連絡会議が公聴会などを求める要望書を提出するなどした。須坂市の宮本経祥教育長は「市内の高校は示されなかったが、それとは別に今後も須高全体で地元高校の特色や魅力づくりなどに関心を持たなければならない」と話した。

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