夫婦で初の世界一に貢献〜須坂市北横町の倉嶋さん夫妻、混合6人制バレー日本代表で

2019-06-01 07:00 am by 須坂新聞

スポーツ icon 須坂市北横町の倉嶋皇平さん(24)と美空(みはる)さん(25)夫妻が日本代表として出場した男女混合6人制バレーボールの世界大会(5月13〜18日、ロシア・ノヴォシビルスク)で金メダルに輝いた。身長184cmの皇平さんは主にスパイカーとして予選からほぼ全試合、165cmの美空さんは主にレシーバーとして決勝を含む数試合を戦い、日本代表の初優勝に大きく貢献した。
 今回の代表チームは日本混合バレーボール連盟主催の全国大会で4連覇中の東京のチーム「Chip&Deebu(チップアンドデーブ)」のメンバーを中心に男子6人、女子4人で編成。同チームに所属する2人も初の日本代表に選ばれ、世界大会に挑んだ。
 大会には9カ国10チームが参加。日本代表は平均身長が172cmと、出場チームの中で最も低かったが、持ち味のレシーブ力と多彩な攻撃で他国を圧倒。5チームで総当たり戦を行った予選リーグで地元のノヴォシビルスク、ポーランド、カザフスタン、オーストラリアに全勝しグループBを1位で突破した。
 予選リーグの順位を基に行われた決勝トーナメントは準々決勝でマレーシアに3(25―17・20―25・25―11・25―23)1、準決勝でポーランドに3(25―20・25―21・25―20)0で勝利。決勝は3大会連続決勝進出の地元ロシアを3(25―13・25―21・20―25・25―23)1で破った。
 皇平さんは「外国の選手は大きくて高さがあり、スパイクも強烈だった」としながらも「日本の方がレシーブ力で勝っていた」。美空さんも「サーブレシーブだけでなく、男子選手の強打も日本代表の女子は拾っていた」と勝因を挙げた。
 また、日本代表の攻撃については「高さやパワーはないが、バリエーションのある攻撃で相手のブロックに当たらない状況をつくった」と強調。男子4、女子2選手で戦う国際大会では、女子選手を対角に配置するのが一般的だが、レシーブ力のある日本は後衛に女子2選手を置き、前衛の男子3選手を中心に時間差や速攻など的を絞らせない攻撃で相手チームを翻弄(ほんろう)した。
 世界大会は2016年に2チームで第1回が開催され、日本代表は第2回(4チーム)に初出場で3位、昨年(8チーム)は2位の成績を残していた。今回は優勝を期待されていただけに2人は「勝った瞬間は涙が出た。勝たなければという責任もあったので、優勝できてほっとした」と笑顔を見せた。
 混合バレーは県内ではあまりなじみのない競技だが、関東などでは盛んに行われていて、日本連盟によると国内に2,000チーム以上があるという。
 皇平さんは「競技人口が増えればレベルも上がるので、やる人が増えてほしい。部活動も部員が減少していると聞くので、男女が一緒にやる競技として将来性があると思う」。美空さんは今回のことが切っ掛けで勤務する「幼稚園の子供たちが『先生バレーやろう』と関心を持ってくれている。興味を持ってバレーをやりたいと思ってくれる人が増えればいい」と競技の普及を願っている。
 来年はロシアでの世界大会に加え、国内でも日本連盟が主催する国際大会が開かれる予定で、2人は「来年も機会があればみんなで大会に出たい。日本で開催する大会にも出場してみたい」と先を見据えている。

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