2019-03-30 07:00 am by 須坂新聞
須坂市議会3月定例会は22日、閉会した。市が提出した総額213億3,000万円の2019年度一般会計当初予算案が可決された一方で、中高生海外視察事業の参加者負担金について、希望者への貸付制度などの創設を求める付帯決議案が議員提出され、賛成多数で可決された。須坂温泉古城荘指定避難所整備負担金8,464万円を削除する修正案などは否決された。
中高生海外視察事業は、市内の中高生を対象に、来年の春休みに米国オレゴン州ポートランドでホームステイなどを行う。市教育委員会によると、参加人数は中学生8人、高校生6人を予定し、参加負担金として中学生1人10万円、高校生1人20万円を求める方針。
付帯決議案は、義務教育の中学生に参加負担金を求めることについて「子育て支援及び経済的弱者への配慮の観点から、希望者を対象にした貸付制度創設などの配慮を」と求めた。議長を除く19人で採決し、賛成11人で可決された。
同事業に対しては一部議員が「教育の機会均等の見地からも経済的理由により、参加を断念させるような制度を創設すべきではない」などとして、中学生の参加負担金を、全額市費でまかなう修正案を提出した。議長を除く19人で採決し、賛成7人、退席3人で否決された。
古城荘指定避難所整備負担金削除の修正案は、古城荘の一部が土砂災害特別警戒区域に含まれていることや、施設を賃貸した民間業者の経営状況が示されていない中での市費投入はリスクがあること、今後のリニューアルなどへのさらなる市費投入、第三セクター須坂温泉の負債増加を懸念するなどした。議長を除く19人で採決し、賛成4人で否決された。
自己負担が公職選挙法に抵触する恐れがあることを指摘され、その後、相当額を市から受領した三木正夫市長の昨年9月の米国公務出張旅費について、一部議員が「市の厳しい財政状況をおもんぱかった市長の思いを実現させるため」として、市長の4月分の給料月額から、旅費分を減額する条例改正案を提出したが、賛成少数で否決された。
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