須坂の企画団体が県表彰〜演奏会評価され、男女共同参画で

2018-11-10 07:00 am by 須坂新聞

お知らせ icon 「市民ボランティア音楽イベント企画集団 ウォーム*ハーツ」は、本年度の長野県男女共同参画推進県民会議表彰を受けた。5日、代表の清水小百合さん(43、須坂市八幡町)と副代表の日台美知代さん(51、須坂市馬場町)が須坂市役所に三木市長を訪ね、受賞を報告した。清水さんは「市民演奏会は多くの方や家族の理解に支えられ50回を超えました。須坂でなければできなかったかもしれません」と感謝の気持ちを伝え、「今後も音楽で心温まる場所をつくっていきたい」と抱負を語った。
 男女共同参画社会実現のモデルとして、個性や能力を生かし、チャレンジ・活躍する個人・団体を表彰するもの。同グループのメンバーは仕事や子育てを両立しながら市民演奏会を企画し、地道にボランティア活動を継続する姿が評価された。
 ウォーム*ハーツは2013(平成25)年5月に発足。音楽に親しむ人が練習の成果を発表し、他の出演者の演奏を聴いて、楽しい時間を共有するイベントを作りたい―と、女性4人で活動をスタートした。
 月に1度、旧上高井郡役所などで市民演奏会を開き、参加者は子どもから大人まで延べ300組、来場者は1,200人ほど。年に1度は音楽家久石譲さん(中野市生まれ・須坂高校出身)の作品に限定した演奏会を開き、昨年10月の第5回までで延べ68組が出演、570人ほどが来場し、世代を超えた交流が生まれている。会場や開催告知にかかる費用の捻出が大きな課題で、現在は演奏者からの協力金とスタッフの寄付でまかなっている。
 代表の清水さんは新潟県生まれ。小学生の頃に宮崎駿監督のジブリ映画「風の谷のナウシカ」の音楽に感動して久石譲さんを知り、以降大ファンに。父親の転勤に伴い中学1年から転居した長野市が、久石さんの出身地に近いことに大きな喜びを感じたという。
 高校生の頃、長野冬季五輪のプレイベントで行われた市民ミュージカルに参加。その様子がテレビのニュースで流れ、同級生から「見たよ」と声をかけられたことがうれしく、「あの経験が音楽の力を知る原点かもしれない。だからこそ、市民演奏会に小学生や中高生にも積極的に参加してほしいという思いがある」と話す。
 ピアノ、クラリネット、そしてジャズボーカル、アカペラ。清水さんが関わるジャンルは広い。須坂に嫁ぎ、育児中は表立って活動することはなかったが、音楽に向ける熱意は人一倍。ふと沸き上がった思いを夫に打ち明け、「やってみたら」と快く背中を押されたことが、今につながっているという。
 当時、須坂駅構内にあったカフェで、演奏者、クラフト作家として、清水さんと日台さんは出会った。音楽で地域を楽しくしたい―と熱く語る清水さんの姿に、自身も地元産の綿やフェルトで小物を作り地域貢献したいと試行錯誤していた日台さんが共感し、意気投合。偶然、2人と親交があった島田眞理子さん(ハイランド町)らが立ち上げメンバーに加わった。
 発足から5年。現在、演奏者兼企画・運営に携わるスタッフは8人(男性3人)に増えた。取材に日台さんは「清水さんを見ていて感じる?可能性があるのなら絶対にあきらめない?というパワフルさに引っ張られて今日まできました。願えば叶うということも学んだ気がします」
 清水さんは「私たちの活動は?男女共同プラス老若?だと思っています。表彰していただいた事を励みに今後も今の活動を継続しつつ、音楽がある温かな場所づくりのノウハウを若い人たちに伝えていきたい」と話した。
 なお、「第6回久石譲作品市民演奏会」は18日午後1時から、臥竜山公会堂(広間)で開く。入場無料。今後の演奏会出演などに関する問い合わせは清水さん☎090-9667-1393。

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