【台風21号で須高地区も大きな被害】小布施町・高山村〜中条公会堂のトタン屋根吹き飛ぶ

2018-09-08 07:00 am by 須坂新聞

お知らせ icon 4日夕方から夜にかけて県内に最接近した台風21号の暴風や雨の影響で、須高地区でも家屋の損壊や果樹の落果、樹木の倒木、停電などの被害を受けた。3市町村によると人的被害は確認されていないという。3市町村とも小中学校と支援学校は、4日午後の授業を中止して下校した。

【小布施町】
 小布施町は町役場の風速計で午後6時12分に最大瞬間風速26.3mの南風を記録した。
 町中心部の皇大神社では、ケヤキの大木が周りのスギや桜の木を巻き込んで倒れ、石の鳥居を倒壊させた。5日朝から氏子らが出て高さ約30mの大木の枝を伐採。宮守の大竹正雄さんは「20年前の台風では本殿がつぶれた。今回はケヤキの大木と鳥居。枝打ちはしていたが、上の枝葉が強風にあおられた」と話した。
 中条公会堂では屋根のトタンがめくれ、隣のブドウ畑に吹き飛んだ。ベニヤ板がむき出しの屋根から雨水が漏れ、5日朝から区民が畳を上げていた。副区長の山下勉さんは「これからビニールシートをかける」と対応に追われた。中条公会堂内には東部コミュニティセンターの事務所があり、パソコンなどの事務機器が使えるかどうか心配、としていた。
 5日現在、倒木やカーブミラーの転倒、屋根や看板の破損など40件を超す被害情報が町に寄せられている。
 小布施町の農業被害は5日現在の概算で1億円余。リンゴが大半であとはブドウなど。雁田山沿いに風の通り道があり、町の東部から北部にかけて被害が大きいという。
 矢島の吉田辰雄さんのリンゴ畑では全体の2、3割が落ちた。木に残った果実もキズだらけ。「ひどい状況」という。「秋映の収穫まであと2、3週間だったのにせつない。リンゴジュースで使えるかどうか」と話し、家族総出で落ちたリンゴをかごに入れていた。

【高山村】
 高山村では、建物損壊や道路の通行止め、果樹などの農作物被害が発生。最大瞬間風速は、村公民館に設置してある風速計で31.3mを観測した。
 村によると、建物被害は新堀地区で住宅のトタン屋根が飛ばされたほか、堀之内、紫両地区でも住宅のトタン屋根が剥がれた。蕨平地区では蕨温泉敷地内で倒木があり、建物の屋根が損壊した。
 県道や村道でも倒木が発生し、県道山田温泉線は4日夕から5日午後1時半まで全面通行止めとなった。
 5日現在の農業被害額は、リンゴの落果など概算で約2,000万円に上る。
 5日、なかひら地区の畑で落果したシナノスイートやふじを拾っていた農家の男性(78)は「ここは昔から風が強い所。落果以外にも枝ずれがあり時間がたつと目立ってくる」と話していた。

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