「須高が狙われている」特殊詐欺の脅威は身近に

2018-05-26 07:00 am by 須坂新聞

お知らせ icon 須高地区で特殊詐欺被害が多発、「須高地区が狙われている」状況になっている。19日に須坂市中央公民館で開かれた「市民学園公開講座」では須坂警察署生活安全課の近藤俊也課長が特殊詐欺の現状と予防策について講演、特殊詐欺の脅威が身近に潜む状況を説明し、一層の注意を呼び掛けた。

 同講座は、悪質化・巧妙化する消費者被害を防止しようと「消費生活犯罪防止講座」として開かれ、須坂署が特殊詐欺、市役所が悪質商法について解説、学園生・市民合わせて約70人が聴講した。
 このうち須坂署の近藤課長は「なぜ減らない特殊詐欺〜事例と予防策」と題して次のように話した。
   ◇  ◇
 須高地区の特殊詐欺は平成25年1件、26年4件、27年5件、28年9件、29年13件と年々増加している。
 今年は5月18日現在で8件(須坂市5件・小布施町3件/被害額約1,013万円)発生し、前年を上回る勢いになっている。このほか、類似案件として、電話だけのやりとりでインターネットバンキングに契約され、650万円がだまし取られた電子計算機使用詐欺が須坂市で発生している。
 また、同日現在、金融機関やコンビニエンスストアなどの水際では15件を阻止、約1,900万円を守った。被害の前兆ともいえる相談は前年同日の倍増近い65件に上っている。
 特殊詐欺の主な手口としてオレオレ詐欺、架空請求詐欺、融資保証金詐欺、還付金等詐欺があり、新手の手口も出ている。
 須高地区で今年発生した8件の内訳はオレオレ詐欺が5件、架空請求詐欺が3件。オレオレ詐欺は男性1人・女性4人(平均年齢84歳)が、架空請求詐欺は男性2人・女性1人(平均年齢56歳)が被害に遭った。
 県警察本部が被害者にアンケートした調査では多くの人が「自分はだまされない。犯人からの電話を見破る自信があった」と答えているが、実際は被害に遭っている。
 特殊詐欺は最終的には電話が使われる。被害防止には犯人からの電話に出ないことが一番。家にいても留守番電話に設定する。ナンバーディスプレイを活用する。非通知電話拒否設定にする―ことなどを心掛けてほしい。
 もし、電話の相手がお金の話を切り出した場合は合言葉が言えなければすぐに電話を切ったり、留守番電話に設定してほしい。犯人は自分の声が録音されるのをきらう。
 須坂署では、須高防犯協会連合会と連携して、「ストップ・ザ・特殊詐欺〜すこうのちから」と題した新しい標語を作り、啓発活動を推進している。
▽す=姿見ぬ
▽こ=子・孫から助けてとお金を頼まれる
▽う=受け取りはATM機でと言う還付金
▽の=納金しろとメールやハガキを送りつけあなたに電話をかけさせる
▽ち=ちょっと留守電するだけです
▽か=かけた相手をチェックして
▽ら=らくらく撃退・だまされない。
 「自分の財産は自分で守る」意識を一人ひとりが持ち、特殊詐欺に対する抵抗力を高めることが大事。「すこうのちから」で特殊詐欺を撃退しましょう。

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