オリオン機械カーリング部が健闘〜五輪銅の藤澤選手らと対戦

2018-03-31 07:00 am by 須坂新聞

スポーツ icon オリオン機械(須坂市幸高町)のカーリング部に所属する冨安岳人さん(46、須坂市旭ケ丘町)と堀内珠実さん(45、長野市)が14〜18日に青森県で行われた「第11回日本ミックスダブルスカーリング選手権大会」(日本カーリング協会主催)に出場した。平昌五輪で銅メダルを獲得するなど話題になった藤澤五月選手のペアとも対戦。予選リーグを3勝3敗の4位で、惜しくも決勝トーナメント進出は逃したが、強化委員会推薦のペアに勝利するなど健闘した。
 2人は出場チームの中で唯一企業名の「オリオン機械」で出場。昨年12月の県選手権、2月の中部選手権を突破し、第9回大会以来2回目となる日本選手権に挑んだ。
 各地区の代表や強化委員会推薦など21チームで争った日本選手権は、3ブロックで行われた予選リーグの初戦で、ともに平昌五輪日本代表の藤澤五月・山口剛史ペアと対戦。結果的には1-8で敗れたが、互いに初戦で、氷の状態を読み切れていなかったり、ミスも目立つなど、探り合いの試合だったという。
 「映像を見返すと、あれが決まっていればというショットが何本もあった」と堀内さん。冨安さんは「準決勝や決勝の戦いを見るとさすがだと思った」とした上で、「初戦の感じだけを見ると勝てるチャンスはあった。勝ち切れなかったが、いい試合をしたと思う」と振り返った。
 その後も負けが続いたが、「苦しかったけど、1勝してから心に余裕ができた」(堀内さん)と強化委員会推薦のペアに勝利するなど、3連敗の後に立て直し、3連勝した。
 初戦を除くと敗れた試合は1〜2点差。あと1勝していれば各ブロック2位同士が決勝トーナメントを懸けて戦うプレーオフ進出への可能性もあっただけに、冨安さんは「あと1つは勝ちたかった。自分たちの戦いができれば勝てる試合を落としたのが痛かった」と悔やみながらも、日本選手権独特の雰囲気を存分に味わった様子で2人とも「楽しかった」と口をそろえた。
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 オリオン機械カーリング部は1993(平成5)年に発足。会社公認のクラブ活動として、現在15人の部員が活動している。冨安さんは長野五輪で競技を知り、緻密な作戦やゲーム性に感動し約20年前に、堀内さんは部員に誘われたのが切っ掛けでのめり込み10年ほど前に入部した。
 ペアを組んで7シーズン目。仕事などで予定がなかなか合わない中、平日夜の退社後に月5〜6回、軽井沢町などに足を運んで練習を重ねてきた。
 2012(平成24)年に県選手権に初出場した当初は日本選手権に出場することは考えてもいなかったというが、2年前に初出場を果たすなど、「徐々にだが、ようやくここまで力がついてきた」と手応えを感じている。
 2人は今後も日本選手権出場を最低限の目標に「決勝トーナメントに進出し、上位に食い込みたい」と決意。上位チームは経験も豊富なことから、「世界を含め、いろいろな大会を経験してみたい」と話している。
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 今回の日本選手権は平昌五輪での日本選手の活躍で、会場には大勢の観客やメディアが殺到した。全国放送で「オリオン機械」の社名が出るなどしたこともあり、同社ウェブサイトのアクセス数は急上昇。関係者から連絡があるなど反響も大きかったという。
 長野市カーリング協会事務局長も務める冨安さんは「競技が広く知れわたってうれしい」と素直に喜び、「これを競技の普及や競技力の向上にどのようにつなげていくかが今後の課題」とする。
 同協会は毎シーズン9〜3月に月1回、御代田町や軽井沢町で練習を行っている。体験も随時受け付けていることから、冨安さんは「やりたい人がいれば誰でも教えます」と呼びかけている。
 長野市カーリング協会curling_nagano_city@yahoo.co.jp

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