旧保育園活用してカフェ〜地域おこし協力隊の吉田さんが豊丘で

2018-03-17 07:00 am by 須坂新聞

お知らせ icon 須坂市地域おこし協力隊の吉田博司さん(68)は任期終了後の4月から、旧市豊丘保育園舎を活用してカフェをオープンする。京都府宇治市出身で、市の移住支援や豊丘の地域づくりに携わる中で、豊かな自然やそこに暮らす人たちの人柄に引かれて起業することに。「人が集う場になり、少しでも地域を元気にする役に立ちたい」と話している。
 カフェは豊丘小学校北側の旧豊丘保育園の一室をリフォームして設ける。約50平方メートルにテーブル席とカウンター席を置く。木材を多く用いた温かみのある店内で、京都から仕入れた抹茶や和菓子、コーヒーのほか、地元洋菓子店のケーキ、吉田さんが手打ちした茶そばなどを提供する。
 吉田さんは「自然に囲まれた静かな場所なので、落ち着いた雰囲気の中でゆっくり過ごしてもらえれば」と話している。店内には自身が趣味で撮影した写真や住民の作品を展示したり、観光パンフレットなども置く。
 店名は「ケーキ茶房『みやび』」。4月10日オープン予定。営業時間は午前10時〜午後5時。毎週月・火曜日定休。
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 吉田さんにとって長野県は「雄大な山々や豊かな自然、新鮮でおいしい野菜、果物があり、昔から憧れの地だった」という。
 京都で消防職員を務めながら、家族と共に夏はキャンプ、冬はスキーなど毎年のように長野県を訪れていた。60歳を過ぎてからは、中川村でクラインガルテン(滞在型市民農園)を借り、毎週末通って野菜作りなどをしながら過ごした。
 信州への移住の思いが強くなり、須坂市が募集していた地域おこし協力隊に応募した。
 最初の2年間は空き家バンクや移住支援を担当した。その後、豊丘の地域づくり活動に携わった。離山の整備や民話紙芝居を生かした地域活性化、各種事業に協力したり、ホームページを作成して情報発信するなどした。
 地域の懇親会や旅行などにも参加し、溶け込む中で「優しく、親身になってくれる人が多い。みんな素朴で気兼ねなく付き合える。とても居心地がいい」と気に入った。
 そうしたことから、豊丘財産区から旧豊丘保育園活用の相談を受け、カフェを開くことを決めた。市との交渉は財産区が後押ししてくれた。店内の改修は、豊丘地域活性化連絡協議会副事務局長の田所臣夫(とみお)さん(73)に協力してもらい、壁や天井を張り替えたり、カウンターを設置するなどした。
 田所さんは「吉田さんは私たちの活動に一生懸命協力してくれて地域に受け入れられている。頑張ってもらいたい」と話す。
 吉田さんは「地域の方の助けがなければここまでできなかった。恩返しできるようにしたい」と話している。

2018-03-17 07:00 am by 須坂新聞 - 0 コメント



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