米子で水力発電実証事業〜飯山の藤巻建設

2018-03-03 07:00 am by 須坂新聞

お知らせ icon 飯山市の藤巻建設(藤巻篤社長)は、須坂市米子町で、北の沢川を利用した水力発電の実証モデル事業に取り組む。現在、発電設備の建設工事を行っており、9月ごろ完成予定。10月ごろから実証試験を行い、発電水車などの性能向上や技術開発を目指す。発電規模は最大出力110kWの小水力発電。実証試験終了後の2022年10月ごろから売電する考え。
 発電設備は、市清掃センター東側にある米子山神社近くから取水し、県道米子須坂線に沿って導水管で約340m下流に用水を引き込む。そこから約37mの落差を利用して、水車発電機を回して発電する。年間発電量は約62万kW時を見込んでいる。
 実証実験を通してクロスフロー水車の効率向上や、用水のごみを取り除く無動力防塵装置を開発する。研究機関の協力を得て行う。同社によると、クロスフロー水車は小水力発電に多く用いられているが、性能向上の余地があるという。開発した技術を普及させて小水力発電の普及促進などにつなげたい考え。
 同事業は一般財団法人新エネルギー財団(東京都)の補助を受けて行う。総事業費は約2億5,000万円。施工は須坂土建工業。
 同社は、再生可能エネルギー事業として、太陽光発電を行っており、新たに小水力発電に取り組む。
 同社環境事業部の小泉豪志部長は「米子町は小水力発電が盛んなので、地域と共に取り組み、地域活性化にも貢献したい」と話している。
 米子町は安定した水量や落差があることから水力発電の適地とされている。市が北の沢用水路で、水車発電機4機による小規模発電を行っており、発電した電力は電気柵や屋外灯、非常用電源装置などに用いている。長野エネルギー開発(須坂市塩野町)は米子川の鳴岩ダムを利用した小水力発電(最大出力198kW)を行うため、建設工事を進めている。6月ごろからの発電開始を予定する。

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