須坂市が文化・スポーツ分野の施設別の管理計画策定

2018-01-27 07:00 am by 須坂新聞

政治・経済 icon 須坂市は先ごろ、公共施設などの更新や統廃合などの方針を示した市公共施設等総合管理計画の文化・スポーツ施設個別計画を策定した。施設の縮減数や更新時期などの目安は定めず、市立博物館を除いた約40施設について、2025年度までの計画期間内の廃止は行わないなどとした。
 市は今後の公共施設などの老朽化や、人口減少、財政縮小などを見据えて「市公共施設等総合管理計画」(2016年度から10年間)を2015年度に策定した。それを基に、16年度から施設区分ごとに個別計画を作成している。
 総合管理計画では全体方針を「公共施設などだけを考えた『部分最適化』ではなく、市のまちづくりを考えた『全体最適化』に取り組む」、基本方針を「『新しくつくる』から『賢く使う』へ」「『市民負担の少ない施設』としての有効活用」「身の丈に合った管理し続けられる施設への更新」などとしている。
 文化・スポーツ施設個別計画は市民意見なども踏まえて策定。施設区分ごとに年間利用者数や収入、維持管理支出のほか、維持管理・改修・更新の方針、利用充実や活用の観点などを示した。
 卓球場(大谷町)は1981年建設。2015年度の利用者数7,116人、収入42万円、維持管理支出50万円。「計画期間内の廃止は行わないが老朽化などの対応は、大規模改修などではなく、代替案により実施する」とした。
 武道場は柔道場(常盤町)と剣道場(同)が1967年建設、弓道場(南原町)が82年建設。3施設合計で2015年度の利用者数20,879人、収入32万円、維持管理支出170万円。利用充実や活用の観点として「卓球場としての利用など複合的利活用も検討する」などとした。
 勤労青少年ホーム創造の家(南原町)は1979年建設。2015年度の利用者数9,075人、収入16万円、維持管理支出617万円。施設存続を検討する際の視点を「施設の当初目的が達成されたか検証し、将来的施設のあり方を検討する」とした。
 歴史的建物は旧丸田医院(しらふじ、本上町)、ふれあい館まゆぐら(東横町)、旧園里学校(豊丘上町)、旧越家住宅(春木町)、旧小田切家住宅(同)、歴史的建物園(村石町)で、旧小田切家住宅を除く5施設合計で2015年度の利用者数15,210人、維持管理支出376万円。利用充実や活用の観点として「維持管理だけの現状から転換し、指定管理者制度導入などによる活用を検討する」とした。
 ほかは、須坂図書館(常盤町)は1981年建設。2015年度の利用者数114,629人、収入8万円、維持管理支出1億368万円。
 市立博物館(小山町)は1966年建設。2015年度の利用者数8,060人、収入52万円、維持管理支出1,196万円。現在、あり方を検討している。
 体育館は市民体育館(常盤町)が1968年建設、勤労者青少年体育センター(南原町)が74年建設、北部体育館(高畑町)が90年建設。3施設合計で2015年度の利用者数94,821人、収入650万円、維持管理支出2,542万円。
 文化会館(メセナホール、屋部町)は1991年建設。2015年度の利用者数73,178人、収入956万円、維持管理支出9,567万円。旧上高井郡役所(常盤町)は2007年開館。2015年度の利用者数18,745人、収入89万円、維持管理支出720万円。
 美術館は版画美術館(村石町)が1991年建設、笠鉾会館(横町)が95年建設、クラシック美術館(東横町)が95年開館、世界の民俗人形博物館(村石町)が97年建設。4施設合計で2015年度の利用者数108,172人、収入1,514万円、維持管理支出1億208万円など。
 市総務課では「まずは市民に一目で分かる計画として概要を示した。各施設の具体的な計画は個々に関係部局と関係者が話し合って決める」としている。
 数値目標を示さなかったことについては「何割減らすという数値ありきではなく、利用者数や維持管理費などをみながら、全体最適の目線で検討したい」としている。
 ほかの施設についても、2018年度までに個別計画を策定する考え。

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