2017-12-09 07:00 am by 須坂新聞
須坂市はこのほど、市立博物館(小山町)が屋内消火設備未設置など消防法の基準を満たしていないため、来年4月から当面の休館を検討していることを明らかにした。5年前に市消防署から指摘があったが、改善が先延ばしとなっていた。建物が老朽化していて、耐震改修を含めて基準を満たす工事を行っても費用対効果、防犯面で課題があることや、現在、博物館基本計画策定委員会が移転の適否などを検討しているためという。
市立博物館は1966(昭和41)年建設、79年増築。補強コンクリートブロック造り一部3階建て。延べ床面積約710平方メートル。
市生涯学習スポーツ課によると、2012年に行った市消防署の同博物館立ち入り検査で、一部誘導灯や屋内消火栓設備未設置などの指摘があった。
1、2階とも避難や消火活動のための外壁開口部が基準を満たしておらず「無窓階」と判定されたため。同博物館には窓があったが、10年に防犯や所蔵品の品質管理の面からパネルを設置してふさぐなどしていた。
同課によると、指摘後、消防署も含めるなどして数回にわたって改善策を検討したが、消火栓設備の設置には多額の費用がかかり、一方で、無窓階解消のため外壁開口部を設けるなどすると防犯面で問題があるという。
また、博物館を移転または現地改修するとしても数年かかる見込みのため、休館を検討することになった。今後、教育委員会や博物館協議会に諮るなどして決めるという。
休館した場合の期間については2〜3年程度を見込んでいる。その間は、博物館近くにある南部地域公民館内に事務室を設けると共に、所蔵品の整理などを行う考え。
28日の市議会一般質問で吉川一夫市民共創部長は「もう少しスピード感を持って、検討すべきだったと反省している」と述べた。
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