【須坂温泉】飯綱の企業の子会社に賃貸〜株主総会で正式決定

2017-08-26 07:00 am by 須坂新聞

お知らせ icon 須坂市出資の第三セクター須坂温泉株式会社(大谷町)は21日、経営する温泉施設「古城荘」で臨時株主総会を開き、経営立て直しのため、オーガニックリゾート株式会社(飯綱町、寺島英一社長)が設立した子会社に事業全部を賃貸することを決議した。続いて、関係者が出席して賃貸借契約に調印した。9月1日から子会社の株式会社古城荘(大谷町、寺島英一社長)が、温泉施設古城荘を経営する。寺島社長は温泉施設古城荘の営業内容について、当面は現状通り行う考えを示した。
 契約期間は9月1日から10年間。オーガニックリゾートが、株式会社古城荘の連帯保証人となった。
 オーガニックリゾートは、飯綱町から指定管理を受託して同町の「むれ温泉天狗の館」を運営。ほかに、子会社・株式会社あけびの湯を設けて、小布施町の「小布施温泉あけびの湯」を経営するなどしている。寺島社長によると、別会社の設立は、中小企業向けの税制優遇を活用するためという。
 調印式で須坂温泉の杉山よ志子社長は「オーガニックリゾートの経営ノウハウを生かして、古城荘のこれまで以上の発展、誘客につなげて」と期待した。寺島社長は「これまでの経験を生かして、市民に喜んでもらえる施設にしたい」と語った。三木正夫市長は「市としても支援したい」と話した。
 寺島社長は、温泉施設古城荘の経営改善の取り組みなどについて「実際に経営して状況を把握した上で、関係者などからも意見を聞きながら考えたい。利用者に対するサービスはできることから変えていきたい」とした。
 天狗の館やあけびの湯で人気の落語会を古城荘でも開くなどし、ほかの施設との連携による誘客、利用者増も図りたい考え。
 9月1日からの賃貸に伴う休館などは予定していないという。温泉施設古城荘で現在働いている須坂温泉の従業員については、希望者は株式会社古城荘で再雇用する。
 須坂温泉は、株式会社古城荘から年額1,800万円の賃貸料を得る。その中から毎年、市への借入金返済約400万円、温泉施設修繕費約500万円、土地賃借料約180万円、火災保険約100万円、税金関係約500万円などを捻出することになる。
 平成29〜31年度は株式会社古城荘の経営を安定させるため賃貸料は年額800万円(29年度は7カ月分466万円)とした。その間は須坂温泉から市への借入金返済は猶予。施設修繕費は株式会社古城荘が立て替え払いし、32年度以降に須坂温泉が分割返済する。
 22日の定例記者会見で三木市長は市の須坂温泉支援策として、温泉施設古城荘を指定避難所に指定し、国の事業などを活用して福祉避難所として利用できるようにする中で施設の機能更新や改修を図りたい考えを示した。
 調印式に先立って開かれた臨時株主総会には約30人が出席した。事業賃貸や契約に対する反対意見はなかった。須坂温泉の役員は現状のままという。

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