除雪費大幅増加で悲鳴〜3市町村とも近年最高額見込む

2017-02-18 07:00 am by 須坂新聞

お知らせ icon 1月の大雪の影響で、須高3市町村の本年度の除雪費が例年より大幅に増加している。小布施町は今期の除雪費が現時点ですでに前年度の6倍近い8,000万円に達した。町は「過去最高額だと思う。数万円の事業を切り詰めて新年度予算を組んでいる時期なので、天気しだいの出費は切ない」と苦しい財政事情を明かした。
 町建設水道課の調べによると、これまでの最高額は平成17年度の4,200万円。逆に470万円だけだった年もある。本年度は過去最高だった年の倍以上の1億円を超す除雪費を見込んでいる。
 町は「ことしは雪の量が多く、道路の雪を路肩に寄せるだけでは済まなかった。かいた雪を運び出す排雪も行っている。例年はやっていない」とした。
 雪捨て場は松川河川敷や千曲川堤防など町内4カ所にあり、雪山になっている。管理する国や県は場所によって3月末か5月末までの融雪を求めている。
 雪山が自然に解けるのを待つことができないため、雪山を重機で掘り返して解けやすくするための費用2,000万円も見込む。
 小布施町は県内で最も面積が小さく、山奥の豪雪地域でもないので、除雪費は少ない。今年度も当初予算額は850万円。不足分は災害などに備える予備費を流用した。2月8日と16日には2週続けて除雪関連の補正予算案を町議会に提出。異例の対応に追われた。
 町は住民の除雪要望に応える一方で「トラックを持っている人が排雪に協力したり、雪を押し付ける場所を地域で確保するなど、住民との協力態勢も作りたい」としている。
 須坂市の本年度の除雪費は、7日の臨時市議会で可決された追加補正予算1億4,780万円を合わせて、約2億円を見込んでいる。道路河川課によると、例年の除雪費は3,000〜5,000万円程度で、平成15年度以降の最高額は25年度の約1億円。本年度はそれを大きく上回る。
 市の雪捨て場は2カ所あり、その1つの百々川緑地駐車場は、4月の臥竜公園さくらまつりから本格的な利用が始まる。同課では今のところ、雪を溶かすための特別な対応は考えていないという。
 高山村の本年度の除雪費は、先月までで5,200万円を超え、平成16年度以降で最高額となっている。3月議会に提案する追加補正予算を合わせると、現時点で約8,000万円を見込んでいる。
 村建設水道課によると、これまでの最高額は平成26年度の5,127万円。本年度はすでにこれを上回り、昨年度までの平均値の約2,500万円と比べて大幅に増加している。
 村は当初予算に計上した1,500万円に加え、専決で4,500万円を追加。3月議会への追加補正額は未定だが、約2,000万円を見込んでいる。
 同課によると、降雪が続いただけでなく、その後の好天で路面状況が悪くなり、除雪の出動が増えたという。
 村で除雪をしていない農地内の村道についても、今後、基幹産業の農業に影響が出ないよう「自然に雪が解けるまで待っていられない状況になれば除雪が必要。(村民からの)問い合わせもある」とし、今後の対応を検討している。
 なお、雪捨て場は松川河川敷と村の残土処理場の2カ所で、雪を崩して解けやすくするなどの措置は予定していないという。

2017-02-18 07:00 am by 須坂新聞 - 0 コメント



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