2016-10-15 07:00 am by 須坂新聞
須坂市田の神町の白砂博己さん(66)は3年前、田の神そば打ちクラブを設立、毎月地元の公会堂でそば打ち教室を開いている。区民のふれあいの場として地域の活性化にもつながっている。
クラブでは、実技を通してそば打ちの基本、手法、技術から、特性、栄養、歴史文化などを学ぶ。打ったそばを共に食べたり、家に持ち帰って家族サービスしたりする。
取材した9月25日、白砂さんは手本を示しながら「そば打ちでは水回しが一番重要。次にそばは優しく丁寧に練ること。力を入れすぎると固くて味のないそばになる。延ばす時は全体を均一の厚さに仕上げ、一定の太さに切りそろえる。厚さ、太さが同じでないとゆでむらができて風味やのどごしの良さが味わえない」などとアドバイスしていた。
会員の藤牧美男さん(67)は「そば打ちは奥が深くて、試行錯誤の連続。でも皆さんと交流できるのは楽しく、打ったそばを家族で食べる喜びは格別」と話す。
白砂さんは若い時からそばが好きで、平成23年に法務事務官を定年退職し、信州中野蕎麦文化普及会(中野市)に入会した。そば打ちはめきめき上達、昨年11月には須高地区で初の「素人そば打ち」4段に合格した。
そんな白砂さんの活動を知った地域の人たちはそば打ちを教えてほしいと依頼。快諾した白砂さんと共にクラブを立ち上げた。会員は現在60、70代の男女13人。
昨年は地元の敬老会で会員が打ったそばを参加者に振る舞って喜ばれた。白砂さんは市外でも希望があればそば打ち教室に出向き、同普及会の道場でも修学旅行生などに教えている。
白砂さんは「そば打ちは自分だけでなく家族にも喜んでもらえる。そして人と人をつなぎ、地域を元気にする力がある。私の技術が地域のお役に立ててうれしい」と話す。
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