2016-09-24 07:00 am by 須坂新聞
須坂市豊丘地域で、市指定有形文化財・市旧園里学校に、郷土資料を展示する計画が進んでいる。来年4月の公開開始を目指しており、先ごろ、豊丘郷土資料保存の会(市川喜太郎会長、会員12人)が住民に呼びかけて、主に明治から昭和にかけての農具や生活用品など約100点を集めた。16日に会員10人が収集品の掃除と整理作業を行った。
旧園里学校は明治16(1883)年建設で、日本建築を基礎に西洋建築のデザインを取り入れた、擬洋風建築と呼ばれる歴史的建物。昭和初期まで学校、その後、旧豊丘村役場などとして利用され、平成4(1992)年に復元修復工事が行われた。
現在、2階には明治から昭和初期にかけての学用品や机などが展示されている。1階は児童クラブとして使われているが、来年、豊丘小学校内に移転することから、後利用として郷土資料を展示し、旧園里学校全体を博物館にすることを住民が須坂市に申し入れた。
これまでに集まったのは、羽根車で風を起こして籾(もみ)と籾殻などを選別する装置・唐箕(とうみ)や足踏み脱穀機、土を掘り起こす農具で長い柄に刃の付いた鋤(すき)、縄ない機など。ほかに、繭から糸を取る座繰り機、繭の毛羽取り機、食事道具の箱膳、いろりに使う自在鉤(かぎ)、尋常小学校の教科書なども。
16日は会員が、旧豊丘保育園で、寄せられた品物のほこりや汚れを落として磨くなどした。「耕運機がなかった時代は、よく鋤で畑を耕していた。冬はスキー板の代わりにして遊んでいた」と懐かしんでいた。
同会では「豊丘地域の歴史や文化を再認識する場にすると共に、地域活性化につなげたい」と話している。
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