「もう一つの臥竜山」って?

2016-04-02 07:00 am by 須坂新聞

観光 icon 須坂青年会議所(田幸宣将理事長)は「もう一つの臥竜山」と伝えられる豊丘地区の離山(はなれやま)を須坂の新たな観光名所にすべく研究事業を始めた。
 離山はその里ホールのすぐ東側にある標高697mの小山。竜が横たわっているような形で、特に東側は竜が口を大きく開いているように見える。
 地元に残る「離山伝説」では、つがいの竜が豊丘地域で作物を荒らしたりして、地元の人が困っていた。様子を見た僧が竜の心を鎮めるため三日三晩経文を唱えたところ、夫婦竜は苦しんでのたうちまわり、雌は山を下りて臥竜山となり、雄は現在の離山となった―と伝えられている。
 離山の登山ルートはやや険しいが、手すりや階段などが整備され、冒険気分が味わえる。地元の保育園、小学校、信州すざか農業小学校豊丘校では毎年登山して、物語を教えている。約20分で登ることができ、山頂からは眼下に善光寺平、遠くに北アルプスなどが望める。
 同会議所では26日、約20人が参加して、地権者や地元の人たちに案内してもらい、山頂まで登った。参加者からは「こんな山があるとは知らなかった。歩いて気持ちがいい。山頂からの景色が最高」などの声があった。
 下山して、豊丘そばの会の指導でそば打ちを体験、そばを食べながら意見交換した。
 会議所のメンバーからは▽離山の魅力や伝説を広める▽豊丘地区には桜の名所が散在しているので、離山周辺にも桜を植樹して花見と関連づける▽山道の安全対策や道路誘導看板、トイレ、食事処の設置が大事―などの意見や提案があった。
 案内した地元の小林道男さんは「離山の魅力をもっとPRするとともに冒険的なアウトドア体験エリアとしても活用できないか。皆さんには頑張ってほしい」と期待していた。
 同会議所は5月21日に、行政の協力を得ながら、地域の小・中学生らと共に、離山の南側周辺に桜を植樹する予定だ。
 事業を提案した同会議所社会開発委員長の森山誠一さんは「地元の私は幼い頃から離山に親しんできたが、今回参加した会員はほとんど知らなかった。登山したメンバーの感触はとても良かった。ともかく事業を継続し、多くの人に知ってもらい、長い時間をかけて新たな観光名所にして地域の活性化につなげたい」と意欲を燃やしている。

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