須坂市少年少女球技大会50年目の大転換〜新しい競技は?

2015-11-28 07:00 am by 須坂新聞

お知らせ icon 須坂市子ども会育成連絡協議会(豊田満佐雄会長)は、毎年夏休みに開催している小学生による少年球技大会(ソフトボール&ドッジボール)の種目を来年度はニュースポーツの「ドッヂビー」に変更することで意見をまとめた。4月に開いた総会で従来の方式を見直し、「男女が楽しめる1種目にする」ことや「種目・開催時期・試合形式などを役員会で検討していく」ことが承認され、議論を重ねてきた。半世紀にわたって繰り広げられてきた球技大会は大きく様変わりする。

 同大会は今年度が節目の50回目、ソフトボールに34町20チーム、ドッジボールに34町22チームが参加した。25回大会(平成2年度)はソフトボールに61町53チーム、ドッジボールに60町51チームが参加しており、チーム数は半分以下になった。
 その要因として、子どもの数の減少、スポーツをする人としない人の二極化、夏休みの過ごし方の多様化などが考えられ、同協議会では新たな方向性を探ろうと、昨年度、各町育成会長へのアンケート調査、指導者への聞き取り、議題を同大会に絞った役員会などを実施してきた。
 アンケートの結果、約25%は現状での継続を希望したが、多くは関心が低いか、現状での継続を望んでいないことが判明。理由として▽習いごとや社会体育などの増加で、夏休みであっても参加者が集まらない▽競技の公式ルールが分からない▽授業で教えていない競技(ソフトボール)を最初から育成会で教えるのは負担が大きい―などが挙げられた。
 役員会ではこれらの現状や要望を踏まえ、▽雨天中止のない体育館競技▽男女に関係なく、低学年も参加できる▽各町単位で参加できる▽けがのリスクが少ない▽ルールが簡単▽練習の必要があまりなく、指導者の負担が少ない―などの観点から、新種目をドッヂビーにすることで意見がまとまったという。
 ドッヂビーは上部組織の全国子ども会連合会や県子ども会育成連絡協議会が推奨。市内小学校を対象に実施したアンケートでも、子どもたちが普段から親しんでいるスポーツに挙げられている。
 開催時期は今後の検討課題だが、夏休みの猛暑の中での開催を疑問視する声が以前からあり、今年のソフトボール大会でも4人が熱中症の症状を訴え、選手不足で1試合が没収された。このため、子どもたちの健康面、学校行事や市内でのイベントなどを考慮して、決定するとしている。
 また、従来の大会を継続してほしいという声に対しては、ドッジボールはドッヂビーに形を変えたことで理解してもらい、ソフトボールは市ソフトボール協会に小学生対象の大会開催を要請したところ、同協会から「10チーム以上が参加すれば開催は可能」との回答があり、現在、各町育成会長に参加の可否を打診しているという。
 今後は複数回の役員会で細部を詰め、来年4月の総会で開催の具体案を上程する。
 事務局の市教育委員会子ども課では「ドッヂビーは育成会として培ってきたドッジボールの経験が生かせる。バレーボールコートが使用でき、大会当日参加でも楽しめるなどの利点もある。50年目の大転換となるが、健全育成の新たな形として取り組んでいきたい」と話している。

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