【須高の観光客】御開帳効果は?

2015-06-13 07:00 am by 須坂新聞

観光 icon 4月5日〜5月31日に開いた善光寺御開帳期間中の須高地区への観光客の入り込みについて、本紙が3市町村の観光協会などに聞いたところ、小布施町は前回より減少し、須坂市、高山村はそれほど目立った効果はなかったと答えた。善光寺によると今回の御開帳の参拝者数は前回2009年を34万人上回り、過去最多の推計707万人だったが、須高への十分な誘客にはつながらなかったようだ。
 須坂市観光協会は、御開帳期間中、須坂駅2階で毎日午前10時〜午後2時に観光案内を実施した。計910人にパンフレットの配布や特産品のプレゼントなどを行った。桜など花の名所や開花状況、そばやみそすき丼の飲食店を尋ねる人が多かったという。
 また、須坂商工会議所に依頼したシャトルバス(善光寺〜小布施を毎日9往復、このうちの3便が須坂に乗り入れ)の須坂蔵の町並入口停留所での観光案内は22日間で、乗客563人をもてなした。
 同協会の青木正敏専務理事は「北陸新幹線の延伸や運行本数の増加で日帰り客が増え、宿泊や善光寺以外に観光をする人が減り、入り込みは思ったほどなかった。観光バスも外国人観光客増加に伴う首都圏での需要増や乗務員の運転制限などにより地方への本数が減少しているが、今後も須坂ならではの魅力的な観光商品を全国に発信していきたい」と話している。
 小布施町は、御開帳期間中に善光寺と小布施町の間で運行されたシャトルバスの利用者数が前回比55%減の5,649人だった。
 町が、シャトルバスを運行した長電バスに聞いて明らかにした。6年前の前回は12,495人が利用。半数以下に落ち込んだ。町産業振興課は「北陸新幹線の金沢延伸で北陸方面に観光客が流れた面もあったのでは」とみている。
 町によると、御開帳期間中の主要美術館などの入館者数は北斎館36,725人、岩松院24,989人、高井鴻山記念館7,958人、おぶせミュージアム・中島千波館6,391人。4館合計の入館者数は前回比40%減。駐車場は主要4カ所合計で前回比15%減の13,116台だった。
 高山村は、信州高山温泉郷観光協会によると、ゴールデンウイーク中は多くの宿泊施設で宿泊者数が前年を上回ったが、それ以外の期間は大きな影響はみられなかったという。
 同協会が村内の温泉旅館やロッジなどに聞いたところ、ゴールデンウイーク中の宿泊者数は平均で前年比約20%増だった。要因について「御開帳の影響」のほかに、「ゴールデンウイークの期間が昨年より長かったから」と答えたところもあったという。
 ゴールデンウイーク以外は「桜まつりは例年並みで、御開帳絡みで来たという人はあまりいなかったようだ。観光案内窓口を訪れる人や山田温泉などの日帰り客も目立って多かったとは感じなかった」と話している。

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