土屋武志さんの印章日本一〜全国競技会で「経産大臣賞」に

2014-09-27 07:00 am by 須坂新聞

お知らせ icon 一級印章彫刻技能士の土屋武志さん(38、須坂市上中町、土屋印店)は、第20回全国印章技術大競技会(全日本印章業協会主催)に2点を出品し、1点が日本一となる「特別賞 経済産業大臣賞」に輝いた。応募179点の中で最高賞となった作品は、36?角のツゲ材に彫った課題文字「国宝姫路城平成大修理完成」。土屋さんは「届きそうで届かなかった前回(2年前)からあきらめなかったことが好結果に結びつき、うれしい」と話す。
 父重忠さん(4代目)が営む家業に入って8年目。昨年3月には一級印章彫刻技能士(国家資格)を取得した。
 競技会は2年に1回開かれる。今回は8部10部門に179点が出品され、表彰式は20日、神戸市で開かれた。
 日本一に輝いた木口角印の部は3回目の挑戦。前々回は金賞・全日本印章業協会長賞、前回は銅賞。
 「神奈川県印章高等職業訓練校(同県印章訓練協会運営)に2年間毎週末通った時の平成19年に競技会があることを知り、経産大臣賞を目指してやってきた。お客さまにいい物を使っていただきたいとの思いで出し、なかなか届かなかったが、続けてきてよかった」
 もう1点は木口密刻の部に「思無邪(おもいよこしまなし)」を出品。「全国印章技能士会連合会長賞(金賞)」に輝いた。4回目の出品で金賞は3回連続。
 36?角のツゲ材に「心が正しく、まがったところのないこと」の論語と、コイの滝登りを描いた。コイが急流を登り切り、立身出世して竜になる故事「登竜門」のように、との願いを込めた。
 また、昨年11月には第61回大印展(大阪府印章業協同組合主催)の木口密刻の部に無鑑査出品し「大阪府知事賞」に輝いている。今年も木口角印の部に無鑑査で出品し、来月の結果を待っている。
 今も月1回、神奈川県印章高等職業訓練校研究科に通い、技術を磨いている。来年2月には一級技能士が出場する「技能グランプリ」が千葉市で開かれる。土屋さんは「その場で彫り、スピードと技術が要求されるが、初挑戦したい」と次に照準を合わせている。

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