須坂署員が「非行」をテーマに森上小で講演

2014-09-20 07:00 am by 須坂新聞

学校・教育 icon 森上小学校の学校保健委員会と同校PTAは10日、「非行とネットトラブルについて」と題する講演会を開いた。教員、保護者約40人が、須坂警察署生活安全課の金井卓係長から、ネットトラブルの現状や少年非行、危険ドラッグの情勢について聞き、親子のコミュニケーションの大切さを考えた。
 金井係長は講演で「今年1月から8月末までの県内における少年非行(14歳以上)は、昨年同期と比べて22%減少した。しかし児童福祉法や児童ポルノ禁止法などの特別法犯で処罰された男子は減少した反面、女子が倍増している。須高では万引、自転車盗で12人を検挙または補導。?お金を使いたくなかった??スリルを味わいたかった?など安易な理由が聞かれ、罪の意識の薄さを感じる」と話した。
 インターネットについて「国民の約8割が何らかのかたちで利用し、特に13歳から49歳では9割を超える。児童のネットトラブルは、被害者の9割がフィルタリング機能を使っていなかった。ネットの世界は匿名性が高く、偽装して書き込むのも簡単。トラブルを回避するには判断力、自制力、責任力と想像力が必要。家庭でのルール作りはもちろん、まずは親がアプリや機器について理解する必要がある。ネット問題は自分で解決しようとせず、警察に相談して」と呼び掛けた。
 危険ドラッグについては「県内で販売店舗は把握していないが、インターネットで購入しているケースがある。あたかも合法かのような印象を与える脱法ハーブ(ドラッグ)の名称は7月から危険ドラッグに変わった。危険ドラッグは依存する前に急性中毒に陥る。薬理効果、毒性は不明で、何が起きても不思議ではない毒物。甘い誘いを断るために、小学生のうちから危険性を知ってほしい」と強調した。
 さらに「非行問題で事情聴取する子どもの心の扉は重い。子どもの立場を尊重し、一人の人間として協調しあえる関係の大切さを痛感する。家庭でも我が子を自分の一部としてでなく、別の人格であることを認識し、親の価値観を押し付けないことが大切のように思う。人の道を外れたら厳しく叱って」と、親子の関係についても触れた。
 4年児童の保護者は「さまざまなトラブルがとても身近に思えてきた。ネットや機器のことを私自身が勉強しないといけない。親子のコミュニケーションの大切さも感じた」と話していた。

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