2014-09-13 07:00 am by 須坂新聞
須坂景観づくりの会(小林義則理事長)は3日、須坂小5、6年の総合的な学習の一環で「郷土愛育成事業」を行った。地元の小学生に須坂の町の素晴らしさを教え、須坂の町を好きな子どもたちを育てようと昨年から取り組んでいる事業で、2年目の今回は蔵の町並みキャンパス事業に参加し、須坂の町の活性化にも取り組んでいる清泉女学院大(長野市)の学生が子どもたちに中心市街地などを案内した。
5年生(38人)は教室で「芝宮墨坂神社参道の灯籠には何が描かれているでしょう」などクイズを解いた後、須坂クラシック美術館までを往復した。途中で歴史的建造物についての説明を受けたり、参道では実際に十二支が描かれている灯籠を確認した。美術館では松や鶴の形をした柱のくぎを隠すための金具「釘隠し」や黒電話、2階から脱出できるように作られた抜け道などを探した。
教室に戻った子どもたちは「芝宮の灯籠はいつも通っているのに絵が描いてあるなんて知らなかった」「古い家を大切にしていてすごい。これからも須坂を大切にしていきたい」「いろいろな技術があって面白かった」など感想をノートにまとめた。
6年生(21人)は市ふれあい館しらふじで投扇興を楽しんだ。
学生たちは4月から20回ほど市内を訪れ、町の魅力などを研究してきた。3年の土屋知世さんは「知っていることも多かったと思うが、それにプラスアルファな新しい発見があったようでうれしかった。教員を目指しているので、子どもたちと関われてよかった」と話していた。
小林理事長は「子どもたちが興味を持ちそうなところをよく捉えていた。歴史を知る過程として、今見ることのできる物の魅力を教えるという良い切り口で、我々も勉強になった」と感心していた。
同会は市内の若手経営者らが中心となり、町の自活力増進と郷土愛の育成を図ることを目的に2012年5月に発足した。他にも景観づくり事業として、塗り壁(白)の歴史的建物が引き立つよう、小路の板塀や格子戸などを黒で統一する「須坂黒壁プロジェクト」等に力を入れている。10月には黒壁の補修作業や須坂小3、4年を対象にした郷土愛育成事業を予定している。
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