ナガノパープル出荷量減〜多雨、高温で須高の果実に被害

2014-09-06 07:00 am by 須坂新聞

農業 icon 8月半ばの長雨や盆過ぎの高温などの影響で、須高の果実に異変が起きている。特にブドウのナガノパープルは裂果が目立ち、JA須高によると、出荷量が3割ほど減収する見込みという。
 ナガノパープルは須高の出荷量が全国シェア5割を誇り、国内果実の売れ筋ランキングで毎年上位を占めるなど、須高ブランドとして定着してきた。出荷量は年々増加し、今年は8万ケース・320tを計画していた。
 人気が高い一方、天候に左右されるなど生産者は栽培に神経を使い、特に多雨になると養分を多く吸収し実が大きくなって裂果する傾向がある。裂果は果実にカビが付着しやすくなり、加工品としても利用できない。今年は全体としての雨量はさほど多くないが短期間に雨が集中、残暑の厳しさなどが影響したという。
 生産農家の田中政義さん(66、須坂市塩川町)は約20aで栽培しているが「3割よければ助かる」という深刻な状況。栽培して10年ほどだが、これほどの裂果は経験していないという。
 田中さんは「ハウス栽培は水分を管理できるが、露地はそのまま影響を受け、木によっては全滅」と説明。他に接ぎ木したシャインマスカットの一部が裂果。プルーンのくらしま早生もほぼ9割が裂果やしわなどの被害を受けた。同じくナガノパープルを栽培している塩川町の農業経営者も「収穫した半分が裂果で、畑に穴を掘って埋めた」と残念がっていた。
 なお、有核巨峰は9月1日に初出荷。昨年よりやや少ない44万ケース、種なし巨峰は昨年よりやや多い23万ケースを計画。リンゴは秋映が9月末から。サンふじは11月上旬から出荷する。
 有核巨峰は天候不順の影響が少なく、品質、収量とも順調に推移。熟期がやや遅れる程度。リンゴは8月半ばの長雨、曇天が続いた後に厳しい残暑で日焼けが目立つ。8月半ばの長雨、曇天が続いた後に厳しい残暑が続いたのが響いた。
 JA須高は「収量が減少した分、販売に力を入れて、農家の生産意欲と手取り向上につなげたい」と話す。

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