広域連合が処分場候補地の仁礼地区に調査報告

2013-12-14 07:00 am by 須坂新聞

政治・経済 icon 長野広域連合と須坂市は10日、一般廃棄物最終処分場の建設候補地(旧土取り場)で実施した地質調査(25年8月19日〜11月6日にボーリング15本、23年春に既存3本)と生活環境影響調査(24年9月1日〜25年8月31日)の結果を地元仁礼町区民に報告した。併せて最終処分場の計画概要を示した。区民53人が出席。質疑応答では地下水、雪、風、溶融飛灰資源化、調査費・建設費、放射能、地盤強度などについて11人が発言した。
 調査地の基盤岩は、新第三紀中新世に貫入した石英せん緑岩で、同岩石の弱風化層(硬質岩盤)や風化層(掘削可能岩盤)などが見られる。地下水は15カ所のボーリングで13カ所から確認された(残り2カ所は候補地の北側)。水は候補地下段ほぼ中央の第8地点で毎分5ℓほどあったという。
 地上気象、大気質、騒音・振動、交通量、悪臭、水質、地下水等、土壌、動植物、景観の調査では、公害防止項目のほとんどの地点でおおむね環境基準値等を下回った。
 複数区民が発言した地下水では「水の道が多数あり、建設による影響の予測は」の問いに同連合は「施設基本計画(作成中)の中で検討したい」とした。

■地質調査結果のまとめ ・地盤構成 地盤は新生代新第三紀中新世の石英せん緑岩を基盤とし、上部を第四紀完新世の未固結堆積物(れき・砂・泥など)が覆っている。旧土取り場では未固結堆積物と石英せん緑岩の一部を採取したので、現在の地表面には石英せん緑岩が直接分布している。旧土取り場の周囲(東方の尾根を除く)には未固結堆積物が分布し、層厚はおおむね20m程度。
・地下水状況 縦断方向(東西)の地下水位は東高西低。横断方向の水位は、斜面上方ではおおむね水平、斜面下方は旧土取り場内の水位がやや低い。
■生活環境影響調査からわかったこと 大気汚染および騒音等の公害防止に係る項目で、ほとんどの地点でおおむね環境基準値等を下回っていた。旧土取り場内や周辺の樹林等を中心に多彩な動植物の存在などを確認した。
■環境影響の予測まとめ 大気等の各項目について、環境への影響が最大となる場合を想定して予測を行ったところ、ほとんどの項目で環境基準を満たしていた。予測の結果、影響があると考えられるものについては、環境保全対策を実施することで影響を回避・低減していく。

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