2013-11-30 07:00 am by 須坂新聞
須坂市観光協会が運営する蔵のまち観光交流センター(東横町)の庭園に植えられている「またげるほど低いリンゴの木」に約60個の実が赤く色づき、24日、観賞会・収穫祭が開かれた。会場には多くの人たちが訪れ、寄贈者で管理もしている元県果樹試験場長の小林祐造さん(80、須坂市小河原町)の説明に聞き入った。
小林さんは15年以上も前から、木が大きくならない矮性の台木を使い、花芽が多く付きやすい枝を接ぎ木してこの「またげるほど低いリンゴの木」を栽培しており、同センターには平成22年2月に3本、24年春に2本を植栽した。リンゴの種類はフジ。NHKテレビ「趣味の園芸」をはじめ数多くのマスコミで紹介されている。
高さは1mほど、枝は水平に伸び、大人が両手を広げたほどになっている。小林さんは「このリンゴの木の正式名称はステップ・オーバー・アップル、須坂で発祥した、須坂にしかない木。これからどんどん植えていき、この場所を日本で一番小さいリンゴ公園にして、大勢の市民や観光客の皆さんに親しんでもらいたい」などと説明した。
観賞会・収穫祭では三木市長らが「農業・観光・文化が融合した須坂の新名所として発信していきたい」と呼び掛け、コーラスグループの「うたおうプラザ」や同センターで開催している「堀六平の歌声喫茶」参加者らによるリンゴにちなんだ歌の合唱、子どもたちによる収穫体験、りんごほっぺた紙芝居の会の紙芝居、土笛の会の演奏などを行い、全員で試食した。
姉妹で収穫体験をした小2の保科芙弥さんと保育園年中の美結さん(東横町)は「採り方を教えてもらって、リンゴを上に向けたらうまく採れた。食べたら、とてもおいしかった」と喜んでいた。
このイベント中に東京方面からのバスツアー客が訪れ、見たことがない低木リンゴに大喜び、居合わせた小林さんの即席の説明を聞きながら、盛んに写真に収めていた。
りんごの実はまだ少し残してあり、12月上旬まで観賞できるという。同センター☎026-248-6867。
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