差別をなくす市民大集会〜最優秀賞に竹内・小山・青木さん

2013-11-23 07:00 am by 須坂新聞

お知らせ icon 須坂市人権のまちづくり推進会議、市、市教育委員会が主催する「第41回部落差別をはじめあらゆる差別をなくす市民大集会」が16日、メセナホールで開かれ、人権同和教育啓発標語・ポスターの表彰、学習発表、講演などが行われた。
 標語・ポスターは昨年度まで小中学生(小4〜中3)から募集していたが、より多くの人たちの関心を高めるため、今年度から標語に一般の部を設けた。
 審査の結果、30 点の応募があった標語・一般の部は竹内せつさん(屋部町)の「同じ世を生きぬく我ら肩組もう」、116点の応募があった標語・小中学生の部は小山颯雅さん(日野小6年)の「勇気こそ自分を変える第一歩」、59点の応募があったポスターの部は青木美樹さん(東中1年)の作品が最優秀賞に選ばれた。
 また、学習発表は高甫小学校児童・PTAと地域の人たちが「出会いが絆を結ぶ〜過去から未来へ平和の絆」、講演は近畿大学人権問題研究所教授の奥田均さんが「差別のカラクリ『人権の世間』をつくる、福島差別にふれて」と題して行った。
 講演で、奥田さんは「原発事故直後から始まった福島の人たちへの露骨な排除は時間の経過と共に多数の市民の不安をベースにした『静かな社会的排除』へ領域を拡大させている」と分析。
 福島差別が社会的に伏せられていく時、最も心配なのは将来の不安や被差別の体験が福島の人々個人の問題にされてしまうことである―として「社会が創り出した差別を個人が背負いきれるはずはない。その重圧がかけがえのない人生を傷つける。希望や自尊心をむしばみ、持って行き場のない不安やあきらめがのしかかってくる。差別の二次的被害とも言える当事者へのこうした影響がどんなにつらく、ひどいことか。ハンセン病問題や部落問題でも同じこと」と指摘した。
 そして「取り上げない方がよいのではないかという市民の善意や、触れないでほしいという当事者の願いを受け止めた上で、それでも福島差別は『あるけれども、ない問題』にしてはいけない」と呼び掛けた。
 この集会は人権同和教育強調月間(11月15日〜12月14日)の事業の一環として開催、会場入り口では須坂市人権擁護委員が人権週間(12月4日〜10日)の告知や相談を呼び掛ける啓発活動も行った。

2013-11-23 07:00 am by 須坂新聞 - 0 コメント



須坂新聞


 須坂新聞はタブロイド判(20P~24P)で毎週土曜発行(年間48回)長野県須高地域(須坂市・小布施町・高山村・長野市若穂地区)で購読をいただいております。また配達地域外でも郵送にてご購読いただけます。購読料は1100円(月額/税込)です。購読お申し込みはこちらから。