文化財等電子化12月公開へ〜須坂市

2013-10-12 07:00 am by 須坂新聞

お知らせ icon 須坂市は、行政や個人・団体などが所有する指定文化財などの画像や文字情報を自宅のパソコンなどで自由に閲覧などできる「文化財等資料電子化事業」(デジタルアーカイブ構築)を昨年度から進めている。今年12月2日から、インターネットウェブサイト「信州須坂のおたから」(仮称)で公開を始める計画だ。7日、庁内会議で委託業者から説明を受け、今後の日程など詰めた下。
 デジタルアーカイブとは、市民(国民)共有財産の文化財を再現性に優れたデジタル画像や映像などで保存・蓄積し、次世代に継承していくもの。経年変化する原資料などは複製資料を使うことで破損・劣化防止につながる。
 また、解説や音声を加えることで原資料の活用域が広がり、児童・生徒の学習教材や生涯学習資料などで効果的な活用が期待される。
 公開を予定する指定文化財は現在、市指定88件、県指定6件、国指定1件(カモシカ)。国登録有形文化財は5件。
 建造物は元牧新七家(須坂クラシック美術館)や太子堂など。絵画は聖徳太子絵伝や絹本著色釈迦三尊像。考古資料は八丁鎧塚出土品や人物埴輪など。歴史資料は勝善寺文書や丸山家文書、中沢吉四郎家文書など。民俗(無形文化財)は野辺の来迎念仏や獅子狂言「梅川」(村山町)、高梨の牛獅子、上八町の赤熊(しゃあま)、下八町太々神楽。
 ほかに地域文化財として道祖神や地蔵尊、お堂、史跡などを位置図とともに表示する。
 利用者は名称やキーワードで検索が可能。エリア指定は旧村単位など14エリア。文化財の指定は国県市別。区分は有形、無形など文化財の種別。種類は絵画や建造物など。時代は縄文、弥生などで絞り込みができる。
 市は「文化芸術振興ビジョン」(平成23年度から10年間)の博物館などの取り組みで収蔵資料のデジタルアーカイブ化を掲げ、国の24年度・25年度震災等緊急雇用対応事業を活用し、総事業費約2,760万円に充てた。
 データベース化は昨年度から選定、所有者への交渉・撮影許可、撮影、画像加工処理など行い、本年度末では約5万点になる計画。一部から公開し「公開点数を増やしていきたい」(生涯学習スポーツ課)としている。
 文化庁の「文化遺産オンライン」の分類に合わせ、さらに市独自の分類を追加する。子供の興味をひくキッズコーナーはクイズやパズルも楽しめる。

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