処分場は市民合意も大事

2013-08-10 07:00 am by 須坂新聞

政治・経済 icon 市南部地区の区長経験者でつくる「今を考える会」(西原徳治会長、12人)は先ごろ、市第1勤労者研修センターで「市議会議員との意見交換会」を開いた。仁礼が候補地の最終処分場について、会は構造物の概要が示されていないと尋ねた。議員は「建設場所が決まっていないので構造物は決まっていないと聞く」(竹内勉議員)と答えた。
 また、会は「地元合意だけでなく、市民合意も考えるべきでは」と投げかけた。さらに「焼却して灰にして埋め立てる今の方式が本当にいいのか。バイオマス利用へ転換を考える時期に来ているのでは」と主張した。
 出席者は市議7人、市民約20人。
 市民の発言では「現候補地は最初の適地選定の際に除外されていた場所。大雨被害が国内で頻発する時代に、処分場は災害の心配のない所へ建設すべき」(斎藤稔さん)。
 「世界中で焼却場ができないと言われているのは、焼却が危険との認識が広がっているため。須坂は資源化や減量に努め、他からごみ問題の先進地と言われるが、処分場議論の前にごみの排出について考えるべき。処分場は100年、200年後の子孫が少しでも危ない目に遭わないように場所を選定すべき」(市川栄子さん)。
 「候補地は話し合いを続ける仁礼ではなく亀倉地籍。水は一度汚したら戻らない。鮎川のきれいな水を市民の将来のために汚してはいけない」(松沢久夫さん)。「処分場は跡地利用できる平たん部に」(田子昭治さん)。
 「構造物の情報公開請求をした際、市は公開できないとしたが、概要は示されていると思う。建設位置が決まっていないことと地権者に迷惑がかかるとのことで公開はできないとの説明を受けた。旧土取り場から20㍍ほどに住んでいる。なぜ候補地になったのかいまだに理解ができない。安全性より経済性重視を感じ、納得できないでいる。市議の皆さんが納得されたか伺いたい」(山岸有希さん)。
 これに対し、竹内議員は「災害や水の問題、将来の経費などで全く適地でないと思う」。宮本勇雄議員は「賛成、反対ではなく行政が警戒区域に造ることが市民の納得を得られるかが課題だ。危険を分かっていて候補地にすることはいかがなものか。警戒区域を外せないということが私の疑問だ」。
 土谷フミエ議員は「水や防災上の問題、今全国で発生する豪雨の想定外の被害など長期的な安心安全のまちづくりの点で市民が広く議論できればいいと思う」とした。
 最後に市民から「広く市の発展についてどんどん振興策を提案する会も期待している」(田子昭治さん)。
 西原会長は「きょうの議論を9月市議会に反映してほしい」と期待した。
 同会は市と市民の抱える課題や市政の在り方などについて月1回勉強会を開き、議論を深めている。
 市議は20人のうち7人が出席したが、市民からは出席議員の少なさが指摘された。

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