旧米子線隣に記念公園構想「大人も楽しめる空間」

2013-08-10 07:00 am by 須坂新聞

まちづくり icon 長野電鉄旧屋代線の沿線3市への一括譲渡に関連して、須坂市は国道406号と交差する旧第10号踏切から南側約150m区間に隣接する旧米子線(通称)の敷地の譲渡を同社に申し入れている。長野電鉄は7日の取材に「旧米子線の譲渡は旧屋代線とは別に須坂市から要望がある。要望に沿う方向で前向きに考えている」とする。
 旧屋代線と旧米子線の敷地に隣接して社有地を持つサンジュニアの西原秀次社長(63)らは「河東線記念公園(仮称)」を整備したいとして構想を語っている。
 西原社長の構想は、同社所有の約330㎡にベンチやテーブル、散策通路、旧屋代線(開通時は河東線、屋代〜須坂〜信州中野〜木島)説明板を設置し、人々が集える場所にしたいとする。
 取材に「隣に旧米子線のレールや整備点検用に使ったピットなどがあり、軌道上で電気自動車などを走らせたら大人も楽しめる。夜間照明に太陽光発電を利用する公園は、地元をはじめ一般に開放したいので意見も寄せてほしい。喜ばれる空間を各自の思いをのせてつくりたい」と話す。
 同社は電気自動車の開発も視野に入れる。照明は太陽光発電実証実験を検討する。地元区や住民、周辺事業者ら関係者に呼びかけて協議会を立ち上げ、具体化したい考えだ。
 地元南横町区の島田久生区長は7日の取材に「先月、西原社長から構想をお聞きした。先月初めの区理事会で話を伝えた。公園や広場は学校(高校、小学校)や近くの八幡墨坂神社にあるが、区の中にはないので公園ができればうれしい」と歓迎する。
 市は旧屋代線の譲渡後の活用について、取材に「不用施設の撤去工事が終わる9月末をめどに長野電鉄から引き渡しを受ける計画だが、屋代線跡地の利活用は具体的には決まっていない。旧米子線や今回の公園構想との庁内検討もこれから」とする。
 旧米子線については現在進行中の「米子の瀑布群学術調査」との関連もあり、米子鉱山から索道を経由して硫黄等を輸送した歴史的価値評価も課題に浮上するものとみられる。
 旧米子線は昭和18年に索道が須坂駅まで延長され、引き込み線ホームが建設されたとされるが7日現在の取材では不詳。昭和35年の閉山まで使われたとみられるが同様に不詳。
 旧屋代線の譲渡申し入れは平成23年10月に沿線3市にあり、須坂市など3市は昨年暮れに長電と基本協定を締結した。屋代線は24年3月で廃止されたが、屋代〜須坂間24.4㎞は大正11年6月11日開通。須坂市区間(井上〜須坂駅)は3.9㎞。
 公園構想についての市民提案はサンジュニア総務部(☎026-215-2600)へ書面で。

2013-08-10 07:00 am by 須坂新聞 - 0 コメント



須坂新聞


 須坂新聞はタブロイド判(20P~24P)で毎週土曜発行(年間48回)長野県須高地域(須坂市・小布施町・高山村・長野市若穂地区)で購読をいただいております。また配達地域外でも郵送にてご購読いただけます。購読料は1100円(月額/税込)です。購読お申し込みはこちらから。