太陽誘電モバイルが新工場〜須坂工場の存続未定

2013-08-03 07:00 am by 須坂新聞

工業・商業 icon 須坂工場(穀町)で操業する太陽誘電モバイルテクノロジー(横浜市、池田雄二社長)の親会社、太陽誘電(東京都台東区)は30日、子会社の太陽誘電モバイルテクノロジーが日立製作所(東京都千代田区)の所有する東京都青梅市の土地・建物の一部を来年4月1日に譲り受けて新工場を設立すると発表した。31日には不動産売買契約を結んだ。スマートフォン市場の拡大に伴う通信デバイスの需要増に対応するため、拡張性に優れた新工場を設立するとした。
 須坂工場は平成22年3月末から太陽誘電グループに加入して操業中。SAWフィルタなどモバイル通信用デバイスやフロントエンドモジュールを主に生産する。正社員は約370人(今年4月)。所沢工場(埼玉県三芳町)と本社を合わせて557人(今年3月)。
 新工場は敷地5.6ha、延べ床面積5.3ha。土地面積は現状の約1.5倍。須坂、所沢両工場と同様の製品を生産する計画。
 須坂工場は富士通須坂工場の敷地内で操業する。富士通グループの富士通メディアデバイスの子会社(富士通メディアデバイスプロダクツ)が担った通信デバイス事業を譲り受けた。「太陽誘電モバイルテクノロジープロダクツ」の社名で誕生し、昨年7月1日付で親会社の「太陽誘電モバイルテクノロジー」と合併した。土地・建物は富士通須坂工場が賃貸する。
 太陽誘電広報部は取材に「30日の取締役会を経て発表した。須坂工場の生産移管や新工場の人員体制など発表以外の事は決まっていない」とした。
 太陽誘電と太陽誘電モバイルテクノロジーは、須坂工場の従業員に事前に説明したものとみられるが、太陽誘電広報部は「説明したかどうかも含めて経営の機密につき、回答は差し控えたい」と話す。
 須坂市へは7月8日と30日の発表直前に来訪した模様。三木市長は30日の発表後の取材に「発表するとの説明があったが発表内容以上のことは承知していない。須坂工場がどうなるか、尋ねたが、移転等決まっていないとのこと。今後の事業展開を見ながら必要があれば市としてきちんと対応したい」と話す。

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