万引高齢化、60代以上で7割

2013-07-27 07:00 am by 須坂新聞

お知らせ icon 須高防犯協会連合会傘下で、須高地区の商店主らでつくる須高万引防止対策協議会(塚田寿文会長=マツヤ須坂西店)はこのほど、須坂警察署で総会を開き、議事のほか、学校関係者や防犯団体関係者らと意見交換会を行った。
 冒頭、同署生活安全課から須高地区の犯罪発生状況について説明があった。6月末日現在163件を認知、前年同日に比べて25件(18.1%)増加し、万引については▽24件(4件増)を認知、21人(男11人・女10人)を検挙した▽年齢別では10代3人、20代1人、30代2人、60代7人、70代4人、80代4人。60代以上で70%以上を占め、高齢化傾向が顕著になっている▽成人は金を使うのがもったいないという理由で食料品や日用品を万引。検挙した成人18人中5人は常習化している―という。
 意見交換会では、学校側から▽PTAや地域の人たちと協力して定期的にパトロールしている▽在校生に万引事案はないが、情報がないと指導できないので連絡をしてほしい―などの発言があった。
 また、コンビニやスーパーなどの商店側からは▽万引をなぜやってはいけないのか教育してほしい▽高齢者の万引が増えている。声掛けや私服警備員を入れるなどの対策をしている▽小さな子どもは罪の意識がない。その場で商品のビニール袋を破いてしまう。いけないことだとしっかり指導してほしい―などの意見が出された。
 県警察本部少年課が昨年12月から今年1月にかけて県内の店舗を対象に実施した万引被害実態アンケートによれば、回答のあった709店のうち、13店が500万円以上の被害に遭った。万引を見つけた場合の警察への通報については▽必ず通報する=57.4%▽高校生以下は通報しない=6.7%▽中学生以下は通報しない=6.9%▽小学生以下は通報しない=6.4%▽通報しない=4.6%で、4店に1店が小学生以下の万引は通報していない。どのような防止対策がよいか(複数回答)では①店員の声掛け②防犯カメラ・防犯ミラーの設置③家庭での教育―の順番に多かった。
 同署生活安全課では「万引を見過ごすと大きな犯罪につながる。犯罪を起こさせない環境づくりとして防犯カメラや防犯ミラーの設置を検討してほしい。大きな抑止力になり、被疑者検挙にも結びつく。子どもはもちろんのこと、高齢者の規範意識を高める活動も地域全体で図っていきたい」と話している。

2013-07-27 07:00 am by 須坂新聞 - 0 コメント



須坂新聞


 須坂新聞はタブロイド判(20P~24P)で毎週土曜発行(年間48回)長野県須高地域(須坂市・小布施町・高山村・長野市若穂地区)で購読をいただいております。また配達地域外でも郵送にてご購読いただけます。購読料は1100円(月額/税込)です。購読お申し込みはこちらから。