須坂市村山町に伝わる獅子狂言「梅川」〜全国映像コンクールで奨励賞

2013-01-20 07:00 am by 須坂新聞

お知らせ icon 須坂市指定無形民俗文化財で村山町に伝わる獅子狂言「梅川」の映像作品がこのほど、第10回全国地域映像コンクールで奨励賞を受賞した。作品は同文化財を継承する村山神楽保存会(黒岩清会長)と市が共同制作したもので「受賞を励みに地域の伝統芸能を伝承したい」と話している。
 「梅川」は、村山町に明治初期に伝承されたもので、地元の日野諏訪神社の春・秋の祭礼に奉納される。作品は、江戸初期の浄瑠璃作家の近松門左衛門の三大傑作「冥土の飛脚」の中の悲恋物語「梅川・忠兵衛新口村の段」がもと。振袖姿の獅子が梅川を演じ、忠兵衛と一緒に踊り、忠兵衛が梅川をいたわりながら下がって舞を納める。昭和50年に市指定無形民俗文化財に指定された。
 コンクールは総務省の外郭団体であるNPO法人地域文化アーカイブスが主催。地域文化のデジタル化事業を推進、今回は全国応募の30作品から「梅川」が上位5作品に選ばれた。市と保存会が4年前に制作したのを初出品した。
 選評は「獅子舞は厄払いや疫病払いとして演じられてきたが、近松を題材にしたのは珍しい。しかも小学生から大人までが演じ、それぞれの獅子舞を丁寧に記録している。共同体維持に重要な役割があると思う」とした。
 当時保存会会長として映像制作に関わった宮澤冬木さんは「昭和60年頃から子ども教室を作り教えてきた。市の協力で立派なビデオができて感謝。受賞を励みに、しっかりと伝えていきたい」、担当の市生涯学習スポーツ課は「地域に誇りを持つきっかけとなり、まちづくりにつなげてほしい。今後も支援したい」と話していた。

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