須坂市坂田町の樋口義次さん〜初の句集「農魂」を発刊

2013-01-13 07:00 am by 須坂新聞

趣味・生活 icon 須坂市坂田町の樋口義次さん(85)はこのほど、初の句集「農魂=のうこん」を信毎書籍出版センターから発刊した。一昨年に結婚60年のダイヤモンド婚を迎えたことから、俳句編と自分史編の全240ページで、人生を振り返っている。
 俳句は気象台職員を退職後の60代半ばから本格的に始め、現在は栃の実俳句会長と夏木同人副会長を務める。句集は平成9年から24年までに作った作品を2〜3年ごとに区切って▽第一章=花の宴▽第二章=良寛の歌▽第三章=雪女郎▽第四章=吊し柿▽第5章=一行詩▽第6章=八十路の良夜―の6章立てで構成、全516句を収録している。序文は樋口さんと小学校の同級生で俳句結社夏木を主宰する岡部義男さんが俳句を紹介・解説しながら寄せている。
 樋口さんは各章ごとの自選句として▽1章「継ぐ人の無きまま枯野となりし畑」▽2章「冬耕の畑引き寄せて浅間聳つ」▽3章「農に生く歓びのあり蛙鳴く」▽4章「魂を守る農魂の銘や冬菫」▽5章「抱く藁一途の慈悲や寒牡丹」▽6章「幾山河越えし八十路の良夜かな」―を挙げ、「40年以上気象の仕事をして、今も晴耕雨読の日々。四季を詠む俳句とは関わりが深く、これからも天気と向き合って俳句を作っていきたい」と話している。
 また、自分史はかつて南部地域公民館の講座で学び、まとめたものをベースとして▽幼少の頃「少年団の思い出」▽成年の頃「気象技術者になって」▽壮年の頃「新島から帰って」▽熟年の頃「再び長野に帰って勤務」▽そしてこれから「定年退職、そして第二の人生」―のタイトルで構成し、締めくくりの一文に「妻と二人で六十有余年、喜びも悲しみも共に越えてきた人生峠。これからも健康に注意して、或る時は過ぎし日を振り返り、また明日への明るい希望を持って、一日一日を大切に過ごしていきたい」と、心境を綴っている。現在は妻久子さん、長男夫婦、孫3人と住む。

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