旧屋代線資産無償譲渡〜須坂市など3市が長電と協定

2013-01-12 07:00 am by 須坂新聞

お知らせ icon 須坂、長野、千曲の3市は、一昨年10月の長野電鉄からの申し入れ以来、活用策を検討してきた長野電鉄旧屋代線関連資産の同社からの「一括無償譲渡」について基本合意し、先ごろ、長野市役所で3市長と長野電鉄との間で基本協定書を締結した。
 主な内容は①市への譲渡資産の無償譲り受け、地域活性化に資する活用を図る②長野電鉄による不要物件の撤去③長野電鉄は現在ある担保権や用益権等の私権を解消④土壌汚染対策を協議して実施⑤必要事項は四者相互に協力―とした。
 須坂市は先ごろ、須坂市分の跡地活用基本構想をまとめ、締結式に臨んだ。
 市の骨子は①全線を道路系として活用。原則として自転車・歩行者道等とし、必要に応じて自動車道を整備②一本の幹線をつくるのではなく、それぞれの地区にあった活用をする③地域住民に愛される道路とし、植栽や道路管理など住民の自主的な取り組みを行政が支援―の三つ。
 須坂市分は全線24.4kmのうち、3.9km。面積は全線約25.6haのうち、約3.3ha。関連資産のうち駅舎は井上駅1棟。踏切は第10号踏切を含め12カ所。橋は8橋。
 市は国道403号4車線化工事に伴う市道整備(井上跨線橋下にあるボックスカルバート=コンクリート製通路=)のための測量を昨年10月から長沢踏切〜伝石(つたいし)橋手前間で始めている。
 井上駅舎は撤去の予定。踏切は第10号と車両通行不能な3カ所を除く8カ所を長野電鉄が撤去し、同社と市で改修していく予定。第10号踏切(道路管理者は県)について、市は廃止を要望している。
 橋は長野市活用策との絡みで綿内に近い権五郎川橋りょうはそのまま譲渡を受け、譲渡を受けない鮎川橋りょうと市川橋りょうを除く5橋は撤去の予定。
 市は不要物件の撤去や私権解消などを経て今年10月には資産の移管を予定する。
 市の関連資産活用策は政策推進課が窓口。同課は「25年度中には踏切の段差解消など改修を始める計画。将来に判断を委ね、夢を残す基本構想」と話す。
 締結式で笠原甲一長野電鉄社長は「今後いろんな面で地域貢献の意味も込めて全面的に協力させていただきたい」と述べた。

2013-01-12 07:00 am by 須坂新聞 - 0 コメント



須坂新聞


 須坂新聞はタブロイド判(20P~24P)で毎週土曜発行(年間48回)長野県須高地域(須坂市・小布施町・高山村・長野市若穂地区)で購読をいただいております。また配達地域外でも郵送にてご購読いただけます。購読料は1100円(月額/税込)です。購読お申し込みはこちらから。