住宅用火災警報〜須坂市消防本部の普及率は78%

2012-09-09 07:00 am by 須坂新聞

お知らせ icon 総務省消防庁はこのほど、今年6月時点での全国の住宅用火災警報器の普及率(推計)をまとめた。全国平均は77.5%、長野県は72.2%で47都道府県中30位、1年前の調査では全国平均を上回ったが、今回は3.3ポイント下回った。須坂市消防本部は78.0%で県内14消防本部中3位、県平均を5.8ポイント上回った。

 火災を素早く発見する同器は住宅防火対策の切り札と言われ、平成23年度までに全国の既存住宅で設置が義務化となり、長野県では平成21年6月から義務づけられた。県内の普及率は昨年6月の前回調査(69.6%)から2.6ポイント上昇したが、上昇率は鈍く、全国順位は前回16位から後退した。消防本部別で1位は木曽広域消防本部の93.0%、2位は長野市消防局の83.1%、最下位は岳南広域消防本部の53.7%だった。
 須坂市消防本部は須高3市町村の2,756世帯を調査して普及率は78.0%。前回調査(65.3%)から12.7ポイントの大幅アップとなり、順位も9位からベスト3まで上昇した。同本部では調査ごとに対象区域を替えており、普及率は上下するため、全体の底上げが図られたとは言い切れず、同本部と須高危険物・防火管理協会では各種イベントで啓発活動を継続実施。8月26日に東中グラウンドで開いた市総合防災訓練でもコーナーを設け、早期設置を呼び掛けた。
 同消防本部によれば警報器が鳴って大きな被害にならずに済んだ事例が平成21年以降管内で4件あるという。その内容は▽天ぷらを揚げている時、他の用でその場を離れた間に天ぷら鍋から出火、警報器が鳴り、気づいてすぐに消火した(須坂市で2件)▽ガスコンロに鍋をかけたまま外出、鍋が焦げ、鍋からの出火と警報器の鳴動で付近の人が気づき消防へ通報、鍋が焦げただけで消火した(須坂市)▽ガスコンロのグリルで魚を焼いていることを忘れて出火、警報器の鳴動ですぐに消火した(高山村)。
 また、消防庁の統計(平成20年〜22年)によれば住宅火災100件あたりの死者数は警報器がない場合の7.6人に対して、ある場合は5.1人、警報器の設置により犠牲者は33%減少する。
 須坂市消防本部と須高危険物・防火管理協会では「大切な生命・財産を守るために警報器の設置をお願いします。警報器は県電機商組合須高支部を通じてあっせんしていますのでご相談ください」と呼び掛けている。問い合わせは同本部予防課☎026-245-4200。

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