須坂市大谷町出身の湯本聖也さん〜大手通教の教材で紹介

2012-07-01 07:00 am by 須坂新聞

お知らせ icon 須坂市大谷町出身で東京消防庁のレスキュー隊として活躍している湯本聖也(せいや)さん(22、東京都)は、全国の児童・生徒を対象にした通信教育の進研ゼミ(東京都)が発行する教材「中学3年講座」5月号で1ページにわたり紹介されている。レスキュー隊は人命救助を任務とする専門部隊だが、物理の「仕事」の原理が任務で応用されている。
 講座は「仕事の知識で人命を救う」をテーマに、湯本さんが質問に答えている。レスキュー隊では、橋などから落ちた人を助ける際に滑車を使う。これは仕事の原理で、滑車によりロープを引く力が2分の1になる。湯本さんは「レスキュー隊の試験や任務で滑車の知識が役立つとは思わなかった。中学の勉強は何の役に立つか分からないかもしれないが、思わぬことで役立つこともある。しっかり頑張って」とメッセージを送っている。
 湯本さんは常盤中2年生の時、須坂市消防署で職場体験。オレンジ色の服で懸命に働く姿に憧れ、4年前に中野西高を卒業後、東京消防庁に入庁。昨年レスキュー隊の試験に合格した。
 レスキュー隊は火災や事故、自然災害などの際に、人命救助を主要な任務とする消防の専門部隊。優れた気力や体力、判断力を持ち、高度で専門的な知識、救助技術が求められる。東京消防庁では、最難関とされる入隊試験と、〝地獄〟の40日研修を修了した者が隊員資格を得る。 
 普段は災害現場をシュミレーションしながら、滑車や三連はしごなど100種以上の道具を使って地道に訓練を重ねる。湯本さんの隊は5人で編成、これまで数多くの現場に出動し、50人ほどの人命を救助した。
 湯本さんは「教材で紹介されるとは驚き。レスキュー隊は1つの現場に100の訓練が必要とされる過酷な面はあるが、もっと強くなりたい。少しでも長く現役で働き、一人でも多くの人を救いたい」と決意を語る。
 父教雄さん(57)、母真由美さん(52)は「本を見て一人前になったなと思った。高校時代に比べて身体の作りが全然違う。少年時代から野球などを通してチームワークを学んだのが良かったと思う」と子の成長を喜んだ。湯本さんは昨年11月に弘恵さんと結婚、ますます仕事に張り切っている。

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