春の叙勲 須高は3人〜北村、内藤、荒井さんが受章

2012-05-12 07:00 am by 須坂新聞

お知らせ icon 政府は4月29日付で今年度春の叙勲受章者を発表した。県内は91人が対象。須高地区在住者は元防衛庁(現防衛省)技術研究本部第4研究所長の北村昌之さん(72、須坂市立町)が防衛行政事務功労で瑞宝中綬章に。元公立高校長の内藤靖さん(70、須坂市八幡町)が教育功労で瑞宝小綬章に。元公立小学校長の荒井智雄さん(78、須坂市馬場町)が教育功労で瑞宝双光章に輝いた。
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 北村さんは須坂市東横町出身。名城大理工学部卒後、昭和38年に防衛庁技術研究本部へ技官として入省、38年間勤務した。その間、国産初のジェットエンジン開発に従事した。
 また、米国留学でシステム安全学の修士号を取得し、帰国直後に厚木市で発生した米海軍機墜落事故では技術専門委員として調査した。
 後年は日米共同研究のミサイル用ロケットエンジン、車両用セラミックエンジンのプロジェクトマネージャーを務めた。
 北村さんは「最優先は何かを常に考えて働いた。日本の航空産業の発展に多少なりとも貢献したと思う」と話す。退職後は石川島播磨重工の顧問を務め、5年前に帰郷した。
 趣味は水泳、スキー、スケートで東京の孫にも教えてきた。長野高校の応援団長だったこともあり、毎年の同期会・同級会を盛り上げている。妻誠子さんと2人暮らし、長女は東京に嫁ぐ。
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 内藤さんは佐久穂町出身。昭和40年に東京教育大卒後、松代高、中野高で教諭、下諏訪向陽高教頭などを経て茅野高、長野西高、屋代高で校長、県教委高校教育課主幹主事などを37年間務めた。専門は社会科。
 茅野高では地元中学校との信頼関係を重視して地元出身率を高めた。長野西高では国際教養科を発足、屋代高ではしなの鉄道「屋代高校前」駅開設を地元と共に働きかけて実現した。県高校長会副会長、県・北信越高野連会長などで活躍した。
 内藤さんは「教育の要は和。上司や同僚、保護者、地域の支えあってこそ。『やってみよう、続けてみよう、結果は後からついてくる』と励ます中で、多くの生徒が応えてくれて感謝」と話す。
 退職後は県高校長会事務局を経て、現在は市東部児童センター所長。また、SBCラジオ番組「つれづれ散歩道」、FMぜんこうじ「ラジオ団塊クラブ」にレギュラー出演している。趣味のハーモニカ演奏で福祉施設などでボランティアにも励む。妻美智子さん、長男と暮らし、次男、長女は独立。
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 荒井さんは飯山市出身。昭和29年に信大2年生修了、安曇村立大野川小を皮切りに、須高では墨坂中、日滝小教諭、豊洲小教頭、高山小校長などで40年間務めた。専門は理科。
 退職後8年間の高山村教育長時代は村や学校と連携して教育環境の充実に貢献するなど、荒井さんの教育事業の集大成となった。
高山中では県内有数の音響設備を持つ音楽堂建設や生徒の提言を村政に生かす中学生議会設立。高山小では耐震工事と全面改修、白樺祭りを始めた。地方教育行政の功績で文部科学大臣表彰を受けた。
 荒井さんは「子どものために一生懸命尽くすをモットーに働いてきた。受章は皆様のご指導、ご支援あってのこと。今後も地域のお役に立ちたい」と話す。
 退職後は村教育長のほか、須坂市日滝地域公民館長、馬場町公民分館長など務め、須坂市誌自然編の執筆に従事した。現在は県退職校長会副会長、馬場町誌編さん委員など。趣味は花づくり。

2012-05-12 07:00 am by 須坂新聞 - 0 コメント



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