最終処分場反対の会へ回答〜「造ってはいけない場所でない」

2012-01-14 07:00 am by 須坂新聞

政治・経済 icon 最終処分場建設反対の会(鮎川水系を考える)の中嶋福夫さんら3人が昨年12月9日付内容証明で須坂市に郵送した公開質問状(4項目)について、須坂市は先月26日付で回答した。
 質問の趣旨と回答は次の通り。
 質問1 造ってはならない場所(①候補地のすぐ横に福沢集落がある②扇状地の上部にあたり水源地だ③過去に災害のあった所に近接)になぜ造るのか。理由が三つもそろう所はいくつかの候補地の中には一つもない。ふさわしくない。
 回答1 候補地は選定段階で、ご指摘の3点を含めて法的な要件等を調査し、造ってはいけない場所ではないことを確認している。また、これまで説明してきた通り、候補地における基礎調査と、追加調査として実施したボーリング調査の結果において、建設に支障がある場所ではないことを確認している。
 なお今後、仁礼町区のご了解を頂いた場合には、さらに詳しい調査をさせていただき、周辺環境への影響の度合いや、候補地の地質などを確認したいと考えている。
 質問2 仁礼区の多くの反対署名の声を無視し、聞く耳を持たないのはどういう訳か。
 回答2 反対の署名を頂いたが、まだ最終的な判断ができる段階ではないと考えている。反対署名にあった反対の理由や、一般廃棄物最終処分場そのものに対する不安については、これまでも各種説明会、調査報告会、エコパークニュース、市報などでお答えしてきたが、ご理解いただけるよう、引き続き丁寧にお答えしたいと考えている。
 質問3 放射性物質が入った災害廃棄物の受け入れや、下水処理灰などについて地元説明会ではなかった問題が起きているが、きちんと情報開示を。
 回答3 下水道汚泥焼却灰や放射性物質を高濃度に含む災害廃棄物を、長野広域連合で計画している一般廃棄物処理施設で受け入れる予定はない。
 質問4 生活環境影響調査を始めて中止になった事例はあるか。生活環境影響調査を受け入れることはゴーサインと同じ。未来に関わる大事なことは老若男女、区民全員参加の住民投票で決定することが地域にとっては一番重要なことと思う。
 回答4 調査の受け入れは、施設建設の受け入れではない。生活環境影響調査は、最終処分場を建設した場合、周辺環境にどのような影響があるかを事前に予測、評価を行い、影響が大きい場合、その軽減対策を講じ、環境への影響を未然に防ぐために行う。調査の結果は住民に説明するので、最終的な判断の材料にしていただきたいと考えている。
 なお、生活環境影響調査の開始後に中止になった事例について、市は把握していないため、環境省リサイクル対策部の廃棄物対策課に照会した。担当者によると、事業の中止は可能なので、どこかで事例があるかもしれないが、具体的な事例までは把握していないとのこと。

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