須坂病院〜ケース訓練で考える医療指導

2011-10-15 07:00 am by 須坂新聞

お知らせ icon 地方独立行政法人「県立病院機構」(本部・県庁内)はこのほど、提携関係にある米国ハワイ大学医学部からベンジャミン・W・バーグ教授を県立病院に招いた。法人本部研修センター(上沢修センター長)を併設する県立須坂病院(斉藤博院長)では6日、研修医と看護師がシミュレーター(模擬装置)を使って医療技術の実践的なトレーニングを行い、同教授の指導助言を受けた。
 同教授が所属する医学部シミュテキシミュレーションセンターは、全米トップクラスのシミュレーション医学教育を行っているという。県立病院機構は全国的にも先進的な取り組みとして昨年から職員を派遣してシミュレーション教育指導者の育成を行っている。
 シミュレーショントレーニングとは、シミュレーターを使って医師や看護師らがチーム医療を実践し、自らの行動を振り返り、気づいて修正し、疑似体験を繰り返すことで、スキルアップを図る教育方法。
 患者の急変に対し、看護師は、気道を確保して呼吸状態と循環(脈・血圧)を観察し、医師を呼んで状況を説明する。医師は点滴や心電図モニターなどをつけ、酸素を送り、患者の安全を確保した上で状況に対応する。医療従事者本人がどう観察し、行動したかを振り返って改善点に気づき、修正し、向上するための導きが指導者の務めで、当事者が考えを巡らすことができるよう状況設定をして的確に助言した。
 研修医二人と看護師一人が2グループに分かれて四つのシナリオで体験した。
 看護師4年目の北原祐樹さんは取材に「普段は書面でのやりとりだが、医師の先生と実際の場面に近い状況で考え、意見を述べる機会が勉強になった。知識を深めて経験を増やしたい」と応えた。

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