市議会4会派が市長に抗議

2011-07-30 07:00 am by 須坂新聞

政治・経済 icon 市議会の4会派(8人)は21日、最終処分場建設候補地の追加調査結果報告会(5月21日、24日、仁礼会館)に関する議員の一連の行動について、「正当な議員活動を阻害しないように」と市長に申し入れた。
 5月21日の報告会は開会にあたって区長が4会派に属する3議員の退席を要請したというが、3議員は同席した。一方、4会派の別の議員が5月24日に参加の意思を市に伝えたが、市は区長が出席を認めないとしているから、遠慮されたいとの回答をしたという。
 4会派は去る5月、市長に「事の事実の理由を求める照会状」を出し、6月、回答が寄せられた。これを受けて申し入れた。
 申入書によると、主催者が須坂市、長野広域連合だったことの事実について①主催者が法によって立つ市と広域連合であることは明らか。単に行政統括区分である町区との対等な共催による法的効果を伴う行政行為はあり得ない②「仁礼町区民に限定する」と下した判断者は、市の回答4から明らかで、市が主導権をもってなされた内容であることが明白
 ③講師の講演料は最終的に広域連合が支払っていること▽当日の次第や進行は明らかに市が主導し▽報告内容や資料は市か広域連合が作成したと判断されること―から、傍聴を希望する市議の出席を拒む行為は、結果的に市の最終的意思決定機関である市議会を構成する議員に与えられている「意思決定」のための情報収集行為を阻害した行為で、法的権限がない者の権限踰越(ゆえつ)の越権行為と言わざるを得ない―とした。
 また、議員活動を阻害することの排除について、今後の議員活動を担保するためにも、市が意図をもったいびつな情報規制を行う集会等の開催を断固阻止し、再び市がこのような失態を招く集会を開くことのないよう要望し、市長に対し厳重に抗議する、とした。
 一方、議会対応に関し、6月議会開会前に市長が最大会派(11人)と懇談したことについて、「政策的な懇談や議論は公開の場で堂々と行い、疑惑をもたれるような議員に対する行為は厳に慎むように」と強く申し入れた。
 席上、佐藤寿三郎議員は「4会派は圧力団体でもアンチ市長派でもない。提案はこれまで是々非々で臨んできた。これからも変わらない」。宮坂成一議員は「(議会開会前の市長と会派の懇談は)過去に例がない。政策提言は必要だが、オープンな場で」と述べた。
 三木市長は「報告会は率直な意見交換をしたいとする区長の考えを尊重して区民に限ったもの。(行政における)非公開の理由はさまざまだが、区との信頼関係は極めて大事で高度な政治性を伴うため。候補地の地権者と市の癒着はない。闇取引をしてお願いしていると思われているが、選挙で選ばれた人はそんなことはしない」。
 また「懇談会はよりよい政策のために大事で、議員の意見を聴いても市の考え方は変わらない。普段から意見交換を大事にし、公開の場も大事で、その前段で意見を聴くことも大事」と反論した。
 4会派は新自由クラブ(佐藤寿三郎代表、2人)、無所属クラブ(北沢雄一代表、同)、須坂市民クラブ(宮坂成一代表、同)、共産党市議団(土谷フミエ代表、同)。

2011-07-30 07:00 am by 須坂新聞 - 0 コメント



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