「昔きものお伽話は面白く」〜須坂クラシック美術館

2011-05-22 07:00 am by 須坂新聞

お知らせ icon 須坂クラシック美術館(須坂市東横町)で20日から、企画展「昔きもの お伽噺(おとぎばなし)は面白く 銘仙ワールドin須坂」が始まった。同館と交流がある福島県郡山市の㈶日本きもの文化美術館が、東日本大震災のためやむを得ず中止した企画展を、同館が引き継ぐかたちで実現した復興支援特別展。笠鉾会館ドリームホール(横町)でも小物類約50点を展示する。7月13日までの会期中、クラシック美術館を入館無料とし、笠鉾会館(無料施設)とともに募金箱を設置して義援金の協力を呼び掛ける。
 3年ほど前、日本きもの文化美術館の職員が同館を訪れたのを機に、双方の情報交換がスタート。学芸員が直接訪問したり、グッズの委託販売を行うなどの交流を行ってきた。
 3月11日の東日本大震災を受け、しばらくして学芸員の麻沼育美さんが電話で安否を確認すると、人的被害はないものの、原発の影響で4月いっぱい休館を余儀なくされていることが分かった。「昔きもの―」は、福島でも好評の企画展で、4月17日まで開催予定だったという。その後、「中断した企画展をクラシック美術館で継続開催しませんか」とのメールが届き、急きょ開催を決定。12日に現地へ出向き、展示品を借りてきた。
 企画展では、大正時代から昭和にかけて流行した銘仙のうち、お伽噺をイメージさせる絵柄のきものや帯など約30点を展示。例えば、お城と馬車を描いたものは「シンデレラ」、バラが咲き誇る洋風の情景が「ベルサイユのバラ」。また、「アラビアンナイト」「みにくいアヒルの子」「竹取物語」「金太郎」などもあり、まるで絵本のページをめくるよう。色鮮やかなデザインと遊び心に富んだおしゃれ着が会場を華やかに彩る。
 麻沼さんは「なかなか見るチャンスがない着物をお借りしてきました。多くの方に来ていただき、復興支援につなげていければ」と話す。開館時間は午前9時〜午後5時。クラシック美術館は木曜日休館。☎026-246-6474。笠鉾会館は無休(ただし6月16日は臨時休館)。☎026-246-7100

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