2011-04-09 07:00 am by 須坂新聞
河東工業(須坂市仁礼町、若林武雄社長)は3日、東日本大震災の避難所、宮城県塩釜市の塩釜ガス体育館ですいとんの炊き出し活動をした。若林社長は29年前に56災害(台風による集中豪雨で土石流が発生)を経験している。「自分たちも当時被災者。大勢にお世話になったので人の役に立ちたいと市へ申し出た。心が傷ついている人に接する難しさを感じたが、恩返しはできたと思う」と話す。
同社は毎年、北野建設協力会の長野北和会が開くソフトボール大会ですいとんを作り、ノウハウを生かしたいと従業員7人(市職員2人を加え総勢9人)が前日夜に出発した。鍋やガスコンロなどは仁礼会が提供。食材は長野北和会と同社が負担した。
同体育館(NPO法人塩釜市体育協会が運営)は約200人が生活する。夜はろうそくの明かりが続き、1週間前、電気がついた時には大きな拍手が起こったという。水道も使えるが、いまだに救援の手が入っていない所もあるという。
片付けなどで外出している人を除く130人ほどに昼のすいとんを提供した。
若林社長は「テレビの報道も被災地を映してはいるが、避難所の人の表情から、ただ時間が流れているだけと感じた。順番を守る秩序があり、無言で食べている人に、おかわりいかがですかとしか言えず、声のかけようがなかった。家のないつらさや怒りを言葉に表せない人に頑張ってとは言えない。自力で生きる気持ちが出てくるまで時間はかかると思うが、応援する気持ちでいたい」と話す。
また、市内企業のトミス長野営業所(米持町)が提供した非常用マンホールトイレ5台を支援物資として持参し、設置した。
市は市長のメッセージや、そのさと加工組合の手作りおやき500個、市動物園『ハッチ命のメッセージ』30冊、リンゴ数箱を持参して同市を訪問した。
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