【須坂署】「交通死亡事故多発注意報」を発令

2011-02-19 07:00 am by 須坂新聞

お知らせ icon 須坂市内で1月13日と2月5日に交通死亡事故が連続発生したことを受け、須坂警察署で10日、交通死亡事故抑止緊急対策会議が開かれた。同署や交通安全協会、交通行政関係者ら35人が出席、再発防止策について話し合った。同署では翌11日付で「須高地区交通死亡事故多発注意報」を発令、啓発活動や取り締まりを強化していく。
 1件目は幸高地籍の市道で午前6時35分ごろ、横断中の70歳代の歩行者と軽四貨物車が衝突。2件目は井上地籍の市道で午前0時半ごろ、道路中央付近で自転車を停めて立っていた80歳代の男性と軽四乗用車が衝突した。須坂署管内(須高3市町村)では昨年1年間で交通事故による死亡は1人だったが、わずか1カ月余りで1年分を上回る異常事態となっている。
 会議では冒頭、同署の宮嵜順署長が「今年に入って県内で交通事故が多発、件数で昨年の約2割増、死亡者は2倍近い。特に北信・南信で多発している。死亡事故の半数以上が高齢者で、薄暮時の発生が多いなどの傾向があり、これらを認識して活動を徹底していきたい」と述べ、須高安協の佐々木啓佐義会長(市安協会長も兼務)と須坂市の黒岩紀志雄市民共創部長が「これ以上犠牲者を出さないように取り組みたい。高齢者の交通安全を重点に活動しているが、さらに安全意識を持ってもらうためにはどうしたらよいか、互いの命を地域で守るためにはどうしたらよいかを共に考えていきたい」と呼び掛けた。
 出席者のうち、老人クラブ関係者からは▽会合のたびに高齢者の事故が多いと注意を喚起し、夜光反射材を付けるよう呼び掛けている、自動車学校からは▽若い人が免許を取る時にも教育したい、安協関係者からは▽1件目は朝方ごみを出した時の事故だった。道を横切りごみを出す人をよく見かける。ごみステーションの位置、小さな改善も必要ではないか―などの意見が出された。
 須坂署が発令した注意報では▽高齢者事故が多く発生▽横断歩行中の事故が多く発生▽死亡事故は日の出時、夜間の見通しの悪い時間帯に発生―として、歩行者・運転者双方に安全確認やルール・マナーの厳守を呼び掛けている。
 なお、今年に入って15日現在、須坂署管内では36件の人身事故が発生、死者2人、負傷者39人を数える。前年同日と比べて件数で7件(24.1%)増、死者で2人(200%)増、負傷者で5人(14.7%)増と、昨年から続く増加傾向(記事別掲)に歯止めがかからない。
 市町村別では発生が▽須坂市30件=9件増▽小布施町5件=1件減▽高山村1件=1件減。負傷者が▽須坂市32人=7人増▽小布施町=5人=1人減▽高山村2人=1人減。発生・負傷者とも須坂市の増加数が小布施町と高山村の減少数を上回り、全体では増加となっている。
 同署や交通安全協会では「運転者も歩行者も相手を思いやり、心や時間にゆとりを持って行動してほしい。夜間の歩行では反射材を身につけることや懐中電灯を持つこと、なければ目立つ服装やレジ袋などを持つだけでも違う。運転者も早めにライトを点灯するなど自らできる事故防止策を習慣づけてほしい」と話している。

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