銅版画家・上原修一さん〜全国展で最高賞

2010-12-19 07:00 am by 須坂新聞

お知らせ icon 須坂市新町出身の銅版画家・上原修一さん(47、東京都港区)は今年9月に福岡県大野城市で開かれた全国規模の版画展「第7回大野城まどかぴあ版画ビエンナーレ展」で最高賞の池田満寿夫大賞に輝き、ふるさと須坂で受賞記念の作品展が26日まで旧上高井郡役所(常盤町)の市民交流室で開かれている。11日には同所でレセプションも開かれ、多くの人たちが受賞を祝い、交流した。
 上原さんは須坂高、明治大文学部卒。デザイナーの仕事をしていた30歳の時、父久也さんが66歳で死去、その悲報に接し「父はまだやりたいことがあったが叶わなかった。人生は一度きり、自分の一番したいことを悔いのないようにしよう」と思い、一念発起して美学校に入学、版画の勉強を始めたという。
 その後、2008年に上田市で開催された山本鼎版画大賞展で上田市長賞を受賞するなど各種美術展で入賞、海外(イタリア・フィレンチェ)でも個展を開くなど高い評価を得ている。現在は美学校銅版画工房講師や桑沢デザイン研究所ビジュアルデザイン分野講師として後進の指導にもあたっている。
 大野城展には初出品で大賞を獲得。作品は「トーテム・ポール」と名付け、家族の絆を表現した。上原さんは「この版画展には多くの新進気鋭の若手が意欲作を発表する。この中で大賞をいただくことができ、本当にうれしい。若い頃池田満寿夫さんの銅版画に衝撃を受け、その道を目指したので、池田満寿夫大賞は特別な思いがある。おそらく最年長での受賞だと思うが、自分も元気になったし、同年代にも若手に負けずに頑張ろうというメッセージになったと思う」と話している。
 個展は通算9回目。須坂では初の開催で、所属する須坂の絵画グループ「十の会」の有志が企画・運営した。作品展には受賞作をはじめ26点を出品、訪れた人たちの目を楽しませている。上原さんは週末(18・19・25・26日)は会場に詰めているという。入場無料。開館時間は午前9時〜午後6時。上原さんの連絡先☎070-6653-1191。

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