「救急車の適正利用を」出動急増も35%が軽症者

2010-05-23 07:00 am by 須坂新聞

お知らせ icon 今年に入って須高地区での救急車の出動が急増、緊急でないケースも散見されるため、須坂市消防本部は真に救急車が必要な人たちへの対応が遅れる危険性があるとして、このほど「救急車の適正利用を」と記したステッカー(写真)を車両へ張り付けたほか、広報などを通じて地域住民に理解と協力を呼び掛けている。
 須高地区では5月16日現在、913件(1日平均6.7件)の出動があり、前年同日比124件の増。市町村別では須坂市679件=65件増、小布施町145件=48件増、高山村89件=11件増。種別では急病が605件で全体の66.3%、一般負傷が142件で15.6%、交通事故が59件で6.5%の割合。
 同本部には5台の救急車があるが、1台は予備車のため実質4台で稼働、須坂市消防署に2台、小布施分署と高山分署に1台ずつ配備している。現場到着時間は平均6分30秒。要請が重なり、他市町村へ出動したケースも16日現在で18件あり、到着には約2倍(最短9分、最長18分)の時間がかかっている。
 また、今年の出動状況を分析したところ、約35%が医療機関で処置を受けたあと、入院することなく帰宅できた軽症者だった。
 これらのことから、同本部では「救急車の総搬送人員は10年前の1.6倍に増えています。救急車は24時間いつでも出動できるよう準備していますが、同時に出動できる台数や隊員の数には限りがあります。救える命を救うために、緊急性がなく自分で病院に行ける場合や定期的な通院などでは一般の交通機関を利用してください」と呼び掛けている。
 同本部(☎026-245-0119)では診察可能な医療機関の紹介など問い合わせに応じているほか、県でも、こども救急電話相談(#8000または0263-72-2000で年中無休の毎日午後7時〜11時)や自動音声による休日夜間緊急医案内サービス(北信地区は0120-890-424)などを行っている。

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