2010-03-21 07:00 am by 須坂新聞
日本ベジタブル&フルーツマイスター協会が認定する通称・野菜マイスターの最上級試験(シニアマイスター)に、長野県内で初めて合格した。さまざまな人と出会うフリーアナウンサーという仕事を生かしながら、農業とビジネス、観光を連携させ、地域への社会貢献ができれば―と意欲を見せる。
須坂市春木町出身。相森中、須坂高、東京理科大を卒業。04年、一家で専業農家を営む中学の同級生、弘明さんと結婚したのを機に、野菜ソムリエに興味を持った。「それまではまったく無縁だった」農業を知るため、時には嫁ぎ先のリンゴやブドウの販売・顧客管理を手伝いながら旬の農産物、保存方法、栄養価、調理方法などの基礎知識を学び、06年、08年に初級、中級を取得した。シニアマイスターは全国でもたった50人しかいない超難関だ。
現在、須高ケーブルテレビやFMぜんこうじで野菜ソムリエとしてのレギュラーコーナーを担当。4月からはSBCラジオにも登場する。またカルチャーセンターの講師を務めるほか、食品会社との契約で、野菜とハムを使ったレシピの提案や、須坂の郷土食ブランド作りグループが発行する「春を呼ぶ郷土料理」の野菜説明コーナーに協力している。先ごろ、県内の野菜ソムリエの活動組織「ベジフルコミュニティーながの」の代表にも就任した。
野菜や果物のある生活を今後、どうやって社会に普及させるかの応用力が求められるシニアマイスター。その合格に向け提出した論文には「農園料理教室 食と農の距離ゼロを目指して」と題し、畑の中で料理教室を開いたり、カフェの機能を持つコミュニケーションスペースの構築などを提案、具体的なモデルを示した。「とれたての野菜やくだもののおいしさを味わってほしい。そのためには移動時間がいらない畑で食べるのが一番。きっと癒やしの空間にもなるはず」と、実践のイメージを膨らませる。
「試験に合格したこれからが本当の勉強。アナウンサーの仕事と両立させながら、実際に畑に関わる時間を作ったり、身近にある環境に広く目をやり、今できることを少しずつ提案していけたらと思います」。春木町在住。
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