2010-03-15 07:00 am by 須坂新聞
信州須坂フルーツスイーツ研究会(霜田剛会長)と須坂菓子工業組合(清野要一組合長)はこのほど、シルキーホールで座談会を開き、地元の歴史・文化にちなんだ菓子作りを目指すとして、八丁鎧塚古墳をイメージした銘菓などを候補に上げた。当日は涌井二夫市立博物館長から市の史跡などを学んだ。
涌井さんは博物館を訪れる人から土産品がほしいという声をよく聞く事から「菓子の需要は高い。須坂を代表する銘菓がほしいと思っていた」と話し、須坂の菓子について「品質は高いが、地元の人が自慢する菓子、歴史や地場産資源にこだわった菓子が少ない。課題は須坂らしい菓子作り」と指摘した。
須坂らしさについて「須坂の先人が残した資源、人、技術、歴史との出会いから生まれるもの。銘菓に必要な菓子の栞(しおり)や能書きもそこから自然と生まれる」とした。
須坂の歴史を振り返ると「4〜5世紀の八丁鎧塚古墳が白眉。東日本最古最大級の積石塚古墳で、日本を代表する積石塚古墳といえる。渡来文化(朝鮮半島)が考えられる貴重な史跡でもあり、国指定を目指している」と紹介した。
「10月開催予定の八丁鎧塚まつりで菓子が間に合えばうれしい。八町は柿が有名」とした。また「近世では須坂藩5代藩主の堀直英は石洲周翁流を創始した茶の大家であり、銘菓と銘茶、吉向焼でつながれば」と話した。 同フルーツスイーツ研究会などは昨年10月、メセナホールで「フルーツスイーツ王国を目指して」をテーマに、スイーツフォーラムを開催。当日講演したパティシエの鎧塚俊彦さんが鎧塚古墳を題材にした菓子を提案。今回は涌井館長を招いての勉強会となった。両会では「多くの会員の協力を得ながら商品化を目指していきたい」と話している。
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