【長野広域連合】最終処分場の理解深める

2009-07-19 07:00 am by 須坂新聞

政治・経済 icon 長野広域連合が進めるごみ処理広域化と、須坂市・高山村に同広域連合が建設し、平成26年度稼働を予定する一般廃棄物最終処分場(エコパーク)を学ぶ講演会は10、11日、須坂市内で開いた。区や女性団体、小中PTA役員に出席を呼びかけ、住民ら約300人が出席した。日本環境衛生センター東日本支局環境科学部長の羽染久さん(川崎市、写真)ら講師から3Rの重要性や最終処分場の構造など詳しく聴いた。
 今後長野市、千曲市、須坂市・高山村に建設する焼却施設(A、B)と最終処分場の全体の建設費は、現時点の概算で347億円。須坂市の負担は約27億9,000万円と試算する。運営費は17年間の全体で377億円と見込み、須坂市の負担は年約1億7,000万円と試算する。これを市単独で処理する場合は建設費で10億円、運営費で年8,000万円多くかかると試算する。
 最終処分場の適地再選定、地元交渉、建設同意の期限は来年3月末。再選定について、市は須高地区最終処分場適地選定委員会で絞り込まれた23カ所と、新たに市民・村民から提案された24カ所の計47カ所から数カ所に絞り込み、須坂市、高山村、長野広域連合が協力して慎重に客観的・科学的・合理的に行っていて、「地元アプローチはこれから」(市エコパーク推進課)とする。
 3Rは、ごみをできるだけ出さないリデュース(発生抑制)、できるだけ繰り返して長く使うリユース(再使用)、ガラスなどは元の製品に戻すリサイクル(再生利用)―のこと。拒絶のリヒューズを加え、4Rともいわれている。
 循環型社会とは、天然資源投入(天然資源の消費の抑制)から生産(製造・流通等)―消費・使用―廃棄―処理(再生、焼却等)の循環過程で、リデュース、リユース、マテリアルリサイクルと、最終処分(埋め立て)に至る段階でサーマルリサイクル(熱回収)―適正処分を、適正に行う姿をイメージする。
 羽染さんは「持続可能な社会と、ふさわしい最終処分場とは何かを理解してほしい」と述べ、最終処分場の主要施設・設備や機能、環境保全(集排水)設備、水処理フロー、遮水工構造など示した。
 講演後、市は「参加者の最終処分場への理解はかなり深まった」とする。

2009-07-19 07:00 am by 須坂新聞 - 0 コメント



須坂新聞


 須坂新聞はタブロイド判(20P~24P)で毎週土曜発行(年間48回)長野県須高地域(須坂市・小布施町・高山村・長野市若穂地区)で購読をいただいております。また配達地域外でも郵送にてご購読いただけます。購読料は1100円(月額/税込)です。購読お申し込みはこちらから。