【訃報】オリオン機械創業者、太田三郎氏死去

2009-04-18 06:00 am by 須坂新聞

お知らせ icon オリオン機械創業者で元須坂商工会議所会頭、高山村名誉村民の太田三郎さんは15日午後1時45分、心不全のため長野赤十字病院で死去した。87歳。密葬は近親者で営んだ。後日、お別れの会(社葬)を行う予定だが日程未定。妻信(のぶ)さん。長男哲郎さんはオリオン機械社長。長女磯野明子さんは高山亭専務。自宅は高山村堀之内。
 太田家は織田信長や福島正則に仕え、江戸中期以後は高井野村名主を務めた。明治時代まで酒造業も営んだ。
 須坂中学時代は映画と文学に熱中し、石川啄木と宮沢賢治にあこがれ、現在の盛岡大学工学部に進んだ。昭和16年12月に繰り上げ卒業後、三菱重工名古屋製作所に勤め、2年間は軍隊生活も経験した。戦後の21年に須坂市で共栄精機製作所(現在のオリオン機械)を設立。32年に国産初の搾乳機の販売を始め、以来酪農機械の国内トップメーカーに躍進した。
 全国へ販売網を拡大するとともに昭和54年以降は産業用機械に主力商品を移し、数々のヒット商品を開発した。長年、社長を務め、平成3年から代表取締役会長。
 県経営者協会副会長や日本畜産施設機械協会副会長、県貿易協会副会長など歴任。昭和58年から平成9年まで須坂商工会議所会頭として地域経済の振興に尽力。また、高山村会議員や合併前の高井村議員、村消防団副団長などで地域の発展に貢献した。平成18年から名誉村民。
 黄綬褒章や勲四等瑞宝章受章。日刊工業新聞社の優秀創業者賞、埼玉県主催の渋沢栄一賞など受賞。元須坂高校同窓会長。須高ケーブルテレビ代表取締役会長、テレビ信州相談役、参議院議員若林正俊後援会長、県議会議員村石正郎後援会長などで活躍中だった。
写真はオリオン機械創立60周年式典であいさつする太田会長(平成18年、同社提供)

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