【須坂市】育児支援の窓口さらに拡大

2009-04-14 07:00 am by 須坂新聞

学校・教育 icon 地域で子育てを助け合うファミリーサポートセンターがこのほど、須坂市子育て支援センター内(馬場町)に設置された。仕事のほかさまざまな用事の際に有料で子どもを預かってもらう会員(依頼会員)と、預かる会員(提供会員)がそれぞれ登録し、センターの担当者が両者の都合を調整する。利用料金は1時間600〜800円。現在は依頼会員25人、提供会員7人、両方に5人が登録する。市内には保育園の一時預かりのほか、民間の育児サポートボランティア「ひまわりの会」があり、子育て支援の窓口がさらに拡大されたことになる。
 小学校の入学式があった3日午後。保育士を20数年務めた市内村山町の黒岩みどりさん(51)は、自宅で2年生の男の子を3時間ほど預かった。事前に顔合わせをしていたこともあり、戸惑うことなく、一緒に折り紙をしたり、犬の散歩に出掛けたりして過ごした。母親は「私より子どもの方が不安がっていたけど、案外楽しんでいたみたいです」。
 核家族化が進み、近くに頼れる人がいないなど、子育てに不安を抱える母親らが増える中、「子どもをだれにも預けられない時のことを考えると心強い」とサポート事業を歓迎する声は多い。半面こうしたサービスを利用することに「子どもの精神的な負担が大きい」「他人に預けるのは不安」「パートの時給より安い料金でないと意味がない」といった声があるのも事実だ。ファミリーサポートセンターの毛呂悦子さんは「8年前に事業を立ち上げた長野市でも軌道にのるまでに2、3年かかったと聞く。地域にこうしたサポートがあることを知ってもらうことが大切。提供会員宅で子どもを預かることに不安な人は、子育て支援センターに連れてきてもらって遊ぶという方法もある」と話している。
 育児サポートボランティア「ひまわりの会」は平成11年、市公民館の育児講座修了者らで発足。活動拠点のパルム(須坂ショッピングセンター)内で有料預かりを行う。19年度は延べ123人、20年度は4月から1月までの10カ月間に延べ83人。3月はほぼ毎日利用があり、にぎわったという。このほか各種イベントや講座などの託児出張も行う。青木英子会長は「時間内に子どもさんを連れてきてもらえればいつでも預かれる環境を整えておくのが私たちの役目」と子育て世代を応援する。
 どちらを利用するかは別として、困った時には地域の人に頼れる場があることを、知っていて損はない。

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